■「形見一郎のデザイン 1996-2016」出版記念パーティー
「形見一郎のデザイン 1996-2016」出版記念パーティー@モントーク・表参道へ参加してきました。
今も色褪せない、形見一郎氏デザインのエッセンスが健在のインテリア。
窓を通して、街とインテリアの関係性。本来、商業空間が持つべき、街に開かれたインテリアデザインを創造し続ける形見一郎氏デザインのお店ができることで、その街が変わるのです。
開始時間前に入店したのでテラス席に座席を確保しましたが、すんごい人人人で、店内奥で始まったトークが聞こえない状態。トークショー第一弾は、山本宇一氏、北見美紀氏。トークショー第二弾は西脇一郎氏、塩見一郎氏、佐藤一郎氏のイチローズ揃い踏み。形見アニキもきっと喜んでる!
移動できない程の人でパティーが賑わう中、久しぶりにお会いする方とご挨拶できましたし、最もお会いしたかった北見美紀氏、山本宇一氏にもしっかりご挨拶できたので良かったです。形見一郎アニキ、天国から見てるかーい?みんな愛するアニキの作品に集っているよ!
昨年10月に急逝された、伝説のインテリアデザイナー・形見一郎氏(KATA inc.)。Love the Lifeが東京へ移住し、縁も所縁も一切ない東京という地でインテリアデザイン業を単独で開始し始めて間もない頃、1997年に形見一郎氏との出会いがありました。
当時自由が丘に住んでいたので、クリエイティブ業界のお友達と真夜中に集うため、「すっごいおしゃれで楽しいお店があるんだよ」と、深沢不動のバワリーキッチンに連れて行ってもらったのが最初のキッカケです。一度でバワリーキッチンの素晴らしさのファンになって、毎週一度は通うようになっていきました。クリエイティブなお友達と夜中に集うのは必ずバワリーキッチン。青山や六本木からもわざわざ車でバワリーキッチンまで行くファンでした。(今でも当時の空気感と変わらず、たまに行きます。)
インテリアデザイン、ディスプレイ、小物、音楽、料理、すべてが楽しい本当にいつ行ってもわくわくするお店で、バワリーの素敵さをウェブサイトで紹介すべく、バワリー店内で空間や小物をスケッチ(当時はデジカメがまだ無い時代)しているところを、山本宇一氏にこっそりチェックされていた(勝野は内緒で書いてるつもりだった)のです。山本宇一氏から形見一郎氏に話が繋がり、ご本人から直接「お会いしませんか?」とメールをいただいたことで繋がったのです。
インテリアデザイン業界の知り合いは一人もいなかったので、めちゃくちゃ光栄で嬉しかったこと!その後はアニキとして尊敬しまくりながら、何かある時にご案内くださったり、可愛がっていただきました。形見氏からお声をかけてくださったことでお会いでき、初対面の日にバワリーキッチンで朝まで飲み明かした(しゃべり明かした)こと、あの時の形見氏の笑顔、声、本当に今でも忘れられません。
山本宇一氏とともに東京のカフェ文化を最先端で発信し続けてきた形見氏のインテリアデザインの業績が書籍になって発売されること、本当に悦ばしいことです。形見氏が残したインテリアデザインを、新しいKATA inc.の若手デザイナーさん達が系譜を繋げていってくださることを楽しみにしています。
Love the Lifeのインテリアデザインにも、もちろん形見一郎アニキの影響は多大に出ています。Kranzとか最たる事例で、ひとつのお店とその街の環境とのあり方、どうやってお客様をワクワクさせるお店の躍動感を演出させられるか、ローコストで配管配線丸出しでもいかにかっこよくデザインを魅せられるか、など多岐にわたる影響が続いているのは確かです。今でも「形見一郎アニキだったらどう言うかな〜」と思いながらデザインします。尊敬するアニキでもあり、インテリアデザインの心の師匠でもあり、永遠に形見一郎アニキのエッセンスはLove the LifeのDNAに組み込まれ、これからも進化してゆくことを誓います!!!
■ ガラス作品展「POLYPHONY」
「形見一郎のデザイン 1996-2016」出版記念パーティー前に、ちょうど表参道で開催されている、中学校の同窓生の工藤百江さん(グラススタジオ コヨーテ)のガラス展「POLYPHONY」へ伺いました。とんぼ玉やペンダントトップなどのガラスアクセサリーを中心に制作されています。以前神戸での展覧会に伺えなかったので、今回の出張で伺えるタイムリーさで、なんとしても一度作品を拝見したかったのです。
ガラス作家さん8人の合同展で、アクセサリー、器、立体オブジェまで、素敵な作品がたくさんありました。
素敵な作品の中から、工藤百江さんの海月(くらげ)の帯留をいただきました!深い深い藍色に浮かぶ白い儚い海月。どんな着物にコーディネートしようか、楽しみであります!
そして、もう一つ。入澤友成さんの作品を。ぽってり重厚なまあるいガラスの中に浮かぶ怪しい花のペンダントトップを、帯留バージョンにしたものを特別に注文制作で。どんな大胆な帯留になるか、楽しみです!
パーティー後は、ホテルのある日本橋界隈に戻り、深夜に食事ができる場所を探す探す。日本橋〜三越前は深夜営業しているお店は少ないので、人形町まで散歩。終電が無くなる時間帯の深夜に人形町を徘徊するのは初めてですが、さすがに朝まで営業しているお店がたくさん!よかった、まともな食事にありつけそう。
何店舗か候補のお店を巡りつつ、ファサードの可愛さで焼鳥酒場「本田商店 人形町本店」へ。小さな小さな古い店舗付き住宅(看板建築)を一棟リフォームしてお店にしています。ファサードはモダンな白タイル貼り+イエローのネオンサインが効いていて、排気ダクトをわざと大胆に露出させているワイルドさもいい感じ。暖簾が妻屋根の形になっている(入口ドアの木貼りパターンも呼応している)のも秀逸。一階はオプンキッチン+カウンター席のみでモダンな内装、二階はテーブル席で古い建築躯体造作を活かした簡素な内装。
一通り小腹が満たされる程度に焼鳥をいただきました。お味もボリュームも真っ当で、サービスもとても気持ち良く、インテリアデザインも可愛くて、満足満足。
お肉屋さんの直営らしく、価格が激安!「えええ〜〜〜東京でこの価格ありえへん!」ってお安さで、会計時にビックリ!深夜でも満席なことに納得。とても良いお店です。また来よう。
東京で安メシは人形町に限るな。これからの出張時はこの周辺のホテルにしよう。
次の日10月15日は展覧会巡りへと続きます。→ ●△■