2015年 初夏の展覧会情報@関西
初夏に夏着物で、浴衣で訪れたい展覧会、覚書き。
■日本初公開!シカゴ ウェストンコレクション
「肉筆浮世絵-美の競艶 ~浮世絵師が描いた江戸美人100選~」展
アメリカ・シカゴの実業家ロジャー・ウェストン氏により収集された肉筆浮世絵を紹介する里帰り展です。個人コレクションとしては世界有数の規模と質を誇るウェストンコレクションから肉筆浮世絵の名品約130点を、近世初期から明治に至るまで歴史的に系統立てて展観いたします。菱川師宣(ひしかわ・もろのぶ)、西川祐信(にしかわ・すけのぶ)、宮川長春(みやがわ・ちょうしゅん)、勝川春章(かつかわ・しゅんしょう)、歌川豊国(うたがわ・とよくに)、葛飾北斎(かつしか・ほくさい)、祇園井特(ぎおん・せいとく)、河鍋暁斎(かわなべ・きょうさい)ら、多彩な絵師たちによる一点物の貴重な肉筆浮世絵をお楽しみください。ウェストンコレクションは日本初公開。
会期:2015年4月14日(水)〜6月21日(日)
休館日:月曜日(祝日は開館、翌日休館)
時間:9:30〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1500円 学生1000円 中学生以下無料
場所:大阪市立美術館 大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82(天王寺公園内)
URL:http://www.osaka-art-museum.jp/sp_evt/ukiyoe/
*巡回:東京・上野の森美術館 2015年11月20日(金)〜2016年1月17日(日)
■「風に舞う布 琉球染織の美」展
沖縄は染織王国といっても良いほど多くの種類の染め、織りの文化があります。
琉球王朝のために発展してきた鮮やかな色が特徴的な紅型(びんがた)、芭蕉の糸で織る芭蕉布のほか、多様な模様の絣や花織などは多くの人々を魅了してやみません。
本展覧会では、(公財)日本伝承染織振興会のコレクションのうち沖縄の染織品約50点を展示します。戦後紅型復興に尽力した城間栄喜の作品、重要無形文化財保持者(人間国宝)の平良敏子の芭蕉布や、宮平初子の首里織の作品のほか、八重山地方や宮古島、与那国島の織物などから、沖縄の染織品の魅力に迫ります。
会期:2015年5月30日(土)~2015年6月28日(日)
時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休日:火曜日(祝日は開館、翌日休館)
料金:企画展のみ:一般300円 企画展+常設展:一般800円
場所:大阪くらしの今昔館(大阪市立住まいのミュージアム)
大阪市北区天神橋6丁目4-20 住まい情報センタービル8F
URL:http://konjyakukan.com/kikakutenji.html
■「超絶刺繡Ⅱ-神に捧げるわざ、人に捧げるわざ- 」展
布地に針を刺し、糸を縫いつけてさまざまな文様をほどこす刺繡。その始まりは古く、人間が布を織ることをはじめたときから衣装と刺繡は同時に発生してきたとも考えられています。以来、古今東西さまざまな場面で特色的な刺繡が生み出されてきました。とりわけ、祭礼などハレの場での刺繡には、人々は想像を絶するほどの時間と情熱を注いできました。本展では、日本の祭りを代表し美術的にも評価の高い、京都祇園祭と長崎くんちにスポットを当て、長刀鉾を飾る豪華な懸装品や長崎刺繡の匠のわざをご紹介します。さらに、繊細かつ大胆な迫力に満ちた作品を創出する技術、そのルーツ及び魂を受け継ぎそして保存にも心血を注ぐ人々の取り組みにも迫ります。また、18世紀ロココ時代のヨーロッパ宮廷で着用された男性衣装の絢爛豪華な刺繡、金銀煌めくドレス、20世紀初頭よりパリを彩ったオートクチュールのドレスも同時に展示いたします。目を見張るような超絶的な技巧による精緻で荘厳な刺繡の数々。それぞれの際立つ個性や、ファッションの領域にとどまらない強さや美しさ、そしてそれらが織りなす高揚感を、ぜひお楽しみください。
会期:2015年4月18日(土)~2015年6月28日(日)
時間:10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
休日:水曜日(祝日は開館、翌日休館)
料金:一般500円
場所:神戸ファッション美術館 神戸市東灘区向洋町中2-9-1
URL:http://www.fashionmuseum.or.jp/museum/index150418.html
■「高松次郎-制作の軌跡-」展
伝説のインテリアデザイナー・倉俣史郎氏とのコラボレーションで知る人ぞ知る、現代美術家・高松次郎氏の展覧会。内装屋必見!コレを知らなきゃ倉俣は語れない。(倉俣限定本もう一冊買っちゃった!永久保存版で絶対開封しないの。)
高松次郎(1936-98年)は、東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を58年に卒業後、61年から読売アンデパンダン展において作品を発表し、62年には中西夏之、赤瀬川原平とともに美術家集団、ハイレッド・センターを結成してハプニングを行います。60年代中頃からは国内の美術展において受賞を繰り返し、国外でもヴェネチア・ビエンナーレ(68年)、ドクメンタ(77年)において、日本を代表する美術家として紹介されました。高松の名は以後広く国内外に知られます。
会期:2015年4月7日(火)~7月5日(日)
時間:10:00~17:00 金曜日は19:00まで(入館は閉館の30分前まで)
休日:月曜日(祝日は開館、翌日休館)
料金:一般900円 学生500円 高学生以下無料
場所:国立国際美術館 大阪府大阪市北区中之島4-2-55
URL:http://www.nmao.go.jp/exhibition/index.html
■「絣(かすり)の美 -模様の世界-」展
絣(かすり)は、織物の技法の一つで、織る前に糸を染め分け、織り合わせることで模様を作り出していくのが特徴です。織り上がりがかすれたように見えることから絣と呼ばれ、民藝運動の創始者である柳宗悦(1889-1961)は、このずれや乱れが美しさの源であるとして高く評価しました。
絣の織物は、普段着や晴れ着、布団地などとして様々な場面で人々に親しまれ、生活に根ざした美しい手仕事といえるでしょう。
本展では鳥取県の弓浜絣(ゆみはまがすり)(村穂久美雄コレクション)を含め、絣技法による染織品を中心に約120点を展示いたします。白と藍の濃淡によって表された幾何学文や絵絣など、素材と技法からなる豊かな模様の世界をぜひご覧ください。
会期:2015年3月7日(土)~2015年7月20日(月・祝)
時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休日:水曜日
料金:一般700円
場所:大阪日本民芸館 大阪府吹田市千里万博公園10-5(千里・万博公園内)
URL:http://www.mingeikan-osaka.or.jp/exhibition/special/
■「北大路魯山人の美 和食の天才」展
〈和食(WASHOKU)〉のユネスコ無形文化遺産登録を記念して、書や篆刻、料理、そして陶芸など多彩なジャンルで活躍し、美食の道をきわめた存在として広く親しまれている異才の芸術家、北大路魯山人(1883-1959)の展覧会を開催します。
1883(明治16)年に京都に生まれ、書家、篆刻家として頭角を現した北大路魯山人(本名・房次郎)は、自らが厨房に立ち、古陶磁器に料理を盛り付け客にふるまう「美食倶楽部」を設立、このことが大きな転機となり料理の世界を探求していきます。
今回の展覧会では、「器は料理の着物」として、和食の魅力を豊かに読み解き、その革新に挑んだ魯山人の仕事を通じて、日本の美意識、もてなしの精神、自然観を結晶させた器と料理の関係を紹介します。魯山人の陶芸・絵画・漆芸・書作品などを中心に、料理や献立に関する著述資料、そして京都の料亭の協力により現代の写真家が新しい視点でとらえた写真・映像を織り交ぜた構成で、美を味わう姿勢を貫いた魯山人の世界観を体感していただけることでしょう。
会期:2015年6月19日(金)~2015年8月16日(日)
時間:9:30〜17:00 金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
休日:月曜日(祝日は開館、翌日休館)
料金:一般1400円 学生1000円 *期間限定前売券 一般1100円(発売6/18まで)
場所:京都国立近代美術館 京都市左京区岡崎円勝寺町
URL:http://kitaoji-rosanjin.jp/wordpress-kitaoji/
http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2015/408.html
*巡回:東京・三井記念美術館 2016年4月12日(火)〜6月26日(日)