2017.09.19. 展覧会巡り「渉成園 蘆庵」「黒田辰秋展」
引き続き、展覧会巡りへ。
■ 東本願寺飛地境内・渉成園 「蘆庵」夏の文化財特別公開
まだ未体験の渉成園のお茶室 「蘆庵(ろあん)」の特別公開へ。特別公開は〜9月30日(土)まで!
「蘆庵」とても軽快で、可愛らしい佇まいの二階建て数寄屋造建築。何度も火事で焼失しており、現在の建物は1957
一階のお座敷も二階のお座敷も炉は切っておらず、抹茶席ではなく煎茶席。
一階のお座敷南側路地庭園にある灯篭は、雪持ち灯篭。灯篭の上部に雪が積もったような形状をしています。
一階お座敷の床の間と書院棚。造形はいたってシンプル。床板の松の一枚板が重厚感を与えます。
二階お座敷。東側と南側に障子腰窓。北側に床の間と書院棚。
二階お座敷の天井。「蘆庵(ろあん)」の名前の由来である《 蘆(よし)》が使用されています。床の間上天井は、細竹を3cmほどの幅に組み上げたものを網代組みにする手のかかりよう。
二階お座敷の窓から見える景色は素晴らしい!東側は東の山並み借景含め、印月池に浮かぶ中島の景観。
「蘆庵」をゆっくり拝見した後は、庭園散策。
迎賓館の役割を持つ「閬風亭(ろうふうてい)」。
庭園は池泉回遊式の名勝庭園。作庭は石山丈山。
「印月池(いんげつち)」に掛かる「侵雪橋(しんせつきょう)」は現在掛け替え中。庭園も全体的に改修中で、造園工事は植彌加藤造園なので、数年後が楽しみ!
1892年に再建された「傍花閣(ぼうかかく)」。
朗報【11月1日〜11月6日の期間、渉成園秋の特別公開】だそうです!
園林堂(おんりんどう)の棟方志功氏襖絵特別公開。閬風亭(ろうふうてい)では、漫画家・井上雄彦氏が宗祖親鸞聖人750回御遠忌を記念して描いた屏風『親鸞』の特別展示。臨池亭(りんちてい)・滴翠軒(てきすいけん)でのお茶席も!会期短いけれど、これは絶対に行くしかない!
■ 「京の至宝 黒田辰秋展」
黒田辰秋=重要無形文化財保持者(人間国宝)となった木漆工芸家。一般的には分業が普通の漆塗りを、木地制作から漆塗り仕上げまで一貫制作する先駆けとなり、茶器などの小さな作品から、椅子や飾り棚など大型家具作品まで多岐にわたる木工作品の数々。力強く、独創的なオリジナルデザインのセンスたるや、民藝運動からさらに進化し現代美術の域にまで達する凄さ。
スケール感、漆や螺鈿の色の美しさ、実物を観ないと!!!そして、あらためて祇園「鍵善良房」、京大北門前の「進々堂」にも行かなくちゃ!
会期は〜10月9日(月)まで!
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