2014.07.11. 「バルテュス」展へ
NHK「日曜美術館」でも特集された、いま注目の「バルテュス」展 @京都市美術館へ。会期:〜9月7日(日)まで。
初日にはバルテュス氏の34歳差の日本人妻・ 節子・クロソフスカ・ド・ローラ さんと中村玉緒さんのトークイベントもありました。早朝から整理券に並ぶ多数の人で、あっという間に満席だったとのこと。いつか抽選でいいので、節子さんの講演をお聴きしてみたい。
テレビで観た印象以上に、実物の絵画はとても素晴らしかったです!
特に私が最も好きなバルテュス氏の代表作「夢見るテレーズ」は、インテリア全体のブラウントーンの背景の中に浮かび上がる赤色、緑色の鮮烈なこと。頬をほんのりと赤く染めた少女テレーズは、目をつむりながら何を思うのか、憂いの表情。大人になりつつある少女の美しさに強く引込まれます。エロなのか、エロじゃないのか?エロでもあり、エロだけではない、“ 何か秘められた魅力 ” があります。
展示会場には、バルテュス氏が晩年を過ごした邸宅 スイス・ロシニエールの「グラン・シャレ」 にある アトリエの現物1/1展示 があるのが見物です。節子さんが大事に絵の具や筆など抱えてスイスから運んだそうです。
残念なのは、現物に近いように窓の外の風景を製作した内装屋の仕事。アトリエの大きな窓面から入ってくる、日光の入り具合が本物とはまるで違う。適当に蛍光灯の間接照明で一部を光らしているだけ。本物に近付けるため、風景全体をプリントした面を半透明フィルムとし、フィルムのバック全面から燦々と光が降り注ぐような演出にできなかったのかしら?そして、その光を時間帯に合わせて移ろうように演出して。日光の光で大切に絵を描く、バルテュス氏の気持ちが反映されていないことを、とても残念に思います。内装屋としてのイチャモンはこれくらいにして…。
エントランスには写真コーナー。バルティス氏がレストランの看板のために描いた絵「地中海の猫」の複製パネルと一緒に記念写真が撮れますよー。
自分用お土産に、絵葉書「夢見るテレーズ」と「地中海の猫」と、限定200部の節子さんのサイン入り書籍「バルテュス 猫とアトリエ」(夏目典子・NHK出版編)をGET!表紙を開けたら、さり気なく節子さんのサイン!
■「バルテュス」展 みなさま、ぜひお見逃しなく!
神秘的で不思議な緊張感のある絵画、孤高の画家バルテュス大回顧展。一生に一度観れるか観れないかの貴重な展覧会。
会期:2014年7月5日(土)〜9月7日(日)
休館日:月曜日
時間:9:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1500円 学生1000円
場所:京都市美術館 京都市左京区岡崎景勝寺町124
次へつづきます...☆☆☆