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2014.09.19. 京都お散歩日記「十両」

仕事帰りに、「 十両 」@京都大学病院前で、お夕食。

近所でたまに前を通る割に、お店の閉店時間が早いため(深夜族なので)、来るのが3年ぶりくらいになっちゃうかしら?

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18時過ぎに入店したのだけれど、すでにこの日のメニューは “ さんま ” しか残ってない!!!いつもは鱧とかマグロとか、いろいろお魚料理があるのだけれど。仕方ない、“ さんま ” づくし!

“ さんま ” の刺身定食。お刺身にはちょうどいい脂の乗り具合。噛み締めると、脂がにゅにゅ〜っと、あまい、あま〜い!

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定食に付いてくる はまぐりのお吸物 も、いいお出汁!

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“ さんま ” の焼き定食。まだ焼きにするには脂が乗切っていない感じで、さっぱりと。

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このお盆からはみ出す大皿のボリューム。いつもすごいわ〜。

今日の “ さんま ” 定食 は、量が少ない方。これでも十分お腹いっぱい。鱧とかマグロとか頼んだら、「もう当分の間、お魚要らないです」っていうくらい、すごい量で出てくるの。これで 1000円 だから!

隣のテーブルのお客さん、ご予約でコース料理頼んではったみたいやけれど、ひとりにつきこの定食の内容(さんま刺身+焼き)以外に、鯛のお頭の煮付けがひとり一品、+他に小鉢やだし巻き卵やら、2人やのに4人掛けテーブルがいっぱいになるくらい出てきて、目をまん丸くしてはった。きっと食べられへんかったやろうな…。

 魚で地獄を見たい人は、ぜひ「 十両 」へ!!!(笑)

 

寿司 割烹 十両
住所:京都市左京区聖護院円頓美町47-5
電話:075-771-1170(*予約可)
時間:11:30〜20:00(LO.19:30)
定休日:不定休
URL:http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260302/26003980/

 

2014.09.18. 京都お散歩日記「ラ・ヴァチュール」

夕方から用事を済ましがてら、ご近所散歩。

疏水沿いで見つけた紫式部。秋の実りがぎゅぎゅぎゅーっと。めちゃ、綺麗!

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岡崎方面に来たので、久しぶりに「 ラ・ヴァチュール( La Voiture ) 」@聖護院でお茶。

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ショーケースの中には、名物「タルト・タタン」そっくりの、蝋細工。

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メニューが紙で半立体になるように作ってあるのが、可愛いのです。

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名物「タルト・タタン」!絶品!

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チョコレートケーキの「オペラ」!こちらもコーヒーシロップに浸した生地と濃厚なモカバタークリーム、チョコレートの積み重なる味わいが、とても美味!

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空を見上げてみれば、鱗雲が広がる初秋の空がとても綺麗!大きな空がいつも見える京都は、ほんと大好き!

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ラ・ヴァチュール( La Voiture )
住所:京都市左京区聖護院円頓美町47-5
電話:075-751-0591(*予約はできません)
時間:11:00〜18:00(LO.17:30)
定休日:月曜日
URL:http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260302/26001070/

 

2014.09.15. 京都お散歩日記「ヤオイソ」「六傳屋」「築地」

夕方からご近所散歩。

竹久夢二展の日に撃沈された「 フルーツパーラー ヤオイソ 」@四条大宮へ、リベンジ!!!創業120年になる京都の老舗・果物店。東京の万惣や千疋屋とは雰囲気が違う、あくまでも庶民派なフルーツショップ&パーラーなのがいいですね。

フルーツパーラーは四条大宮本店の二階にありましたが、スペースが狭かったため閉鎖し、今年の5月下旬に本店から4軒東側に新フルーツパーラーをオープンされたそうです。

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新フルーツパーラー、内装にはキーヤン(木村英輝)さんの壁画が!さくらんぼ、桃、メロン、いちご、葡萄などが藍色と金色で描かれています。

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内装自体は20年以上は経っていそうな設計プランで、元々何かの飲食店だったお店を居抜きで改装されたのだろうと思われます。壁面に蛍光ダウンライトが横向きに埋込んであって、メラミン化粧板で間接照明(後は簡易にLアングルのみで固定)にしてあるのとか、斬新。木部をなぜか肌色で塗装してあるのも謎。(以下自粛)

フルーツサンドとミックスジュースのセット!!!めっちゃ食べてみたかったよ〜。

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マンゴーづくしが食べたかったけれど品切れだったので、桃づくしセット【 岡山水蜜桃 】の桃サンド、桃ジュース、桃パフェ のついた贅沢なセット!

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○○○づくしも美味しいですが、ふつうのフルーツサンドがバランス良くておすすめ!フルーツサンドをテイクアウトして、お家で美味しい珈琲と一緒にいただくのもいいかも。いつかフルーツサンド5人前(銀トレー)を持って、誰かのお家でパーティーしたい。

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サンドイッチだけではお腹が満たされず、家までぷらぷらお散歩しながら、新規開拓で「 六傳屋 」@先斗町に立ち寄って、軽くお夕食。(際コーポレーションのグループのお店)

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土手焼きいろいろ。おでんに味噌タレをかけた感じ。ビールによく合います。140915-rokudenya04 140915-rokudenya05

ぷっくり餃子。ボリュームあって美味しいです〜。

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鶏出汁のきいた、白味噌担々麺。

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こちらも夜遅くまでやっていますし、一階はカウンター席なので、ひとりメシにも使えます。

 

食後は、今まで一度も行ってなかった、昭和クラシック喫茶「 築地 」@四条河原町へ。昭和9年に開業だそうです。「佛蘭西風喫茶室 フランソア」と同じ開業年。

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エントランスの可愛らしい色とりどりのタイル貼。

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重厚なインテリア!ガラスの戸棚にはレコードがぎっしり詰まっています。

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「 築地 」では基本のホットコーヒーが ウィンナコーヒー になります。ブラックでの注文も可能だそうですが、ここはスタンダードにウィンナコーヒーを。

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アイスコーヒー。アイスコーヒーもシロップ入りで生クリームが乗っかってくるのがデフォルト。

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以前にどなたかのブログで「珈琲のうんちくを語り出したら、ご店主さんにつかまって小一時間以上珈琲談義が続けられる」と拝見していたので、なんとなく今までお店の前は通りながらも怖くて避けていたんですよねー。で、今回恐る恐る入ってみたら、あらら、普通の喫茶店じゃないですか!?

店主さんがいらっしゃるカウンターもありますが、あくまでもキッチンの囲いとなっていて、クラシックな赤いビロード張りの木製椅子&テーブル席がメインで、お客様とすぐ話しをするような雰囲気ではありません。普通の喫茶店として利用して、ぜんぜん大丈夫じゃないですか。夜遅くまでやっているし、阪急河原町駅からすぐだし、もっと早くに来るべきでした!これから京都散策の合間に、ちらっと河原町駅近辺でお茶したいな、と思ったら気軽に伺うことにします。二階席も行ってみたいので、昭和なアンティーク着物で再訪しまーす。

 

■ フルーツパーラー ヤオイソ
住所:京都市下京区立中町496
電話:075-841-0353(四条大宮本店)
時間:9:30〜17:00(LO.16:45)
   *17:00閉店ですので16:30には入店されることをおすすめします。
定休日:無休
URL:http://yaoiso.com/
*四条大宮本店から4軒東へ。
*テイクアウトのフルーツサンドや他デザート類は、四条大宮本店店頭にて販売。

 

■ 六傳屋 先斗町店
住所:京都市中京区先斗町通四条上ル下樵木町199
電話:075-212-9224
時間:11:30〜15:00、17:00〜23:00
定休日:無休
URL:http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260301/26003016/

 

■ 築地
住所:京都市中京区河原町四条上ル東入ル
電話:075-221-1053
時間:11:00〜23:00
定休日:無休
URL:http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260201/26001588/

 

2014.09.14. 京都お散歩日記「京のつくね家」「kawa COFFEE」

一週間引きこもっていたので、身体動かしに夕方からご近所散歩。

久しぶりに「 京のつくね家 」@神宮丸太町でお夕食。

親子丼と九条ネギと鴨のうどんのセット140914-tsukuneya01 140914-tsukuneya02 140914-tsukuneya03

つくね揚げ定食

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こちらのお店は老舗・鶏料理店「 京の鶏どころ 八起庵 」の姉妹店。お店は通りの表裏で隣合わせなのですが、「京のつくね家」はリーズナブルな価格でいただけるので、いつもこちらを利用しています。冬場には鶏鍋コースもあって、めっちゃ美味しいんですよ。秋冬に平安神宮や岡崎界隈の美術館に行かれる際は、せひお立ち寄りください。アイドルタイム無しなので、遅めのランチもいただけます。

私の大好きな「鶏スープとたまごかけごはんのセット」は夏場はお休みでしたが、来週あたりに再開されるとのこと。鶏のコラーゲンぷるぷるな鶏スープをご賞味くださいませ。

店内の壁には萩の絵。

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今が季節ですね〜。出町柳駅から徒歩ですぐ、川端通沿いの 常林寺 は 萩寺 と呼ばれる萩の名所です。小さなお寺ですが、門扉を入ると萩だらけ!9月中旬〜下旬、萩の見頃になる時季だけ特別公開中。無料で拝観できますので、こちらもどうぞ!

 

「京のつくね家」の後は、前からバスで通る度に気になっていた、京町家を改装した「 『革 × 珈琲』の喫茶店 kawaCOFFEE 」さんへ、新規開拓!河原町丸太町交差点の西すぐ、丸太町通の御所南に面したお店です。「 きもの鶴 」さんからもすぐなのです。

二階建てで奥行きの浅い京町家を、全面改装されています。お店の前の自転車が、kawaCOFFEE仕様でブラウンなのがかわいい。

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一階はハイスツールのカウンター席と、テーブル席ひとつ。出入口には革細工の雑貨コーナー。

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二階は和室で、大きめの座卓テーブル席とロースツールのカウンター席。ロースツールはイームズチェアをファブリック張りにしたもので、ほっこり可愛い!

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二階カウンター席の奧は、革製品のコーナー。

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壁面や天井には藁入りのじゅらく壁、階段周りにはバナナ繊維入り土佐和紙を使用。古材の建具も、木枠は活かしながら、すべてリブ型板ガラスで統一。一見普通に見えるけれど、わかってらっしゃる〜と、内装屋や建築屋も唸らせる上質な仕上げ。かなり改装コストもかかったことが伺えます。

 

アイスコーヒーブラマンジェカフェ。ブラマンジェは小瓶に入っています。珈琲の香り付けが美味しい。

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ブレンド珈琲珈琲ゼリー。珈琲はペーパードリップ。しっかりとした味わいです。珈琲ゼリーは私達の好みからすると、少々固めすぎるかな。

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レザーメンテナンス、レザー雑貨のお店+喫茶店 という、珍しい業態。今度使い込んでひび割れしてきた、お気に入りの革の鞄のメンテナンスをお願いしようかしら。

お店は革特有の嫌な臭いが珈琲を邪魔することも無く、とてもゆっくり居心地良く珈琲をいただけました。二階の開放感、おすすめです!珈琲の味もしっかりしていますので、気に入りました!これから近所のお散歩ついでに立ち寄るカフェの一軒になりそうです。

 

鶏料理 京のつくね家
住所:京都市左京区東丸太町8-3
電話:075-761-2245
時間:11:30〜21:00
定休日:日曜日
URL:http://kyonotukuneya.ecoweb.jp/

 

『革 × 珈琲』の喫茶店 kawa COFFEE
住所:京都市中京区昆布屋町397
電話:075-746-5499
時間:10:00〜20:00
定休日:第一木曜日(不定休な月もあるのでHP参照)
URL:http://kawacoffee.jimdo.com/

 

2014.09.07. 着物コーディネート

京都の旧花街・島原 を訪れた日の着物コーディネート。

日中の気温が30℃を越える夏日のため、夏のうすもので。

白黒縦縞の横絽小紋+黒地に流水と草と沢蟹柄が織出された横絽名古屋帯で。なんとなく気分的にシックにカッコ良くしたかったのです。

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帯締めに朱赤でポイントを、帯揚げは紫がかったピンク。

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帯は黒地に銀糸で流水草柄、金糸で沢蟹柄が織出されたています。

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輪違屋にて。

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角屋にて。

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島原大門にて。

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竹久夢二展にて。(かなり顔に疲れが出ています…)

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喫茶「ソワレ」にて。次回は昭和なアンティーク着物で来てみよっと♡

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2014.09.07.「竹久夢二」展からの食べ歩き

四条河原町「喫茶 ソワレ」

「竹久夢二」展 後は、昭和のクラシック喫茶「ソワレ」@四条河原町へ!阪急河原町駅を使う際、今までも何度か行こうとしたものの、いつも訪れる時間が遅くて、今回発潜入!

青いライトの光が漏れる、怪しいファサード。140907-soiree01 140907-soiree02

 

ショーウィンドウには東郷青児の絵画と、東郷青児が描いた絵を絵付けしたオリジナルコーヒーカップ。140907-soiree03 140907-soiree04 140907-soiree05

 

怪しく、青いライトに浮かび上がる、豪華なインテリア。140907-soiree06 140907-soiree07 140907-soiree09

 

ショーケースの中の食器たち。なんと、有田焼の香蘭社製!140907-soiree08

 

壁面には東郷青児の絵画。140907-soiree12

 

お冷やのコップにも東郷青児。140907-soiree11 

 メニュー置場が壁面に設えてあります。140907-soiree10 

 

ホット珈琲。使い込まれたコーヒーカップには東郷青児の絵がかすかに残る。140907-soiree13 

そして、注目はコレ!

怪しい色合いのトロピカルなゼリーが入った「ゼリーポンチ」!ソーダ水の中に色とりどりのゼリーが入っています。美味しいか?そりゃ、そんなに美味しくはないわよ!昭和の初期の味わい。でも見た目で、めっちゃテンション上がります!140907-soiree14 140907-soiree15

 

 

先斗町「酒亭 ばんから」

夕食には、先斗町の「 酒亭 ばんから 」へ新規開拓。先斗町を四条通から北上し、三条通までの真ん中あたり西側、かなり細い路地の奧。

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突出し

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ずいきと貝柱の冷し冬瓜みぞれ煮

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お造り 穴子炙り

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お造り ひらめ昆布〆

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づけカツオと焼き茄子のモロヘイヤオクラがけ

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さんま焼き

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しらす南高梅丼

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評価通り、お魚が美味しく、上品かつ上質な割烹料理で、美味しく堪能させていただきました。先斗町の一等地、なのに、お値段はお安い!いいお店!またお伺いましょう♪

 

次へ続きます…★★★

 

2014.09.07. 島原から「竹久夢二」展へ

京都の旧花街・島原を見学 した後は、運動がてらがんばって四条大宮まで25分ほど歩き、京都の老舗フルーツパーラー「 ヤオイソ 」を目指す!!!しかーし、ラストオーダーの時間を2分オーバーして到着、撃沈。仕方ないな、また後日リベンジしまっす。

ヤオイソ撃沈 でかなりのダメージを受け、足取りも重く、四条河原町方面へ。大したお店を思いつかないので、間に合わせでモスバーガーで一服。

足安めの後は、元気を振り絞って、京都高島屋で開催中の 「竹久夢二展 −ベル・エポックを生きた夢二とロートレック−」展 へ。18:00以降はトワイライトサービスで入場料が半額!!!日光が入る空間の展示ではないので、トワイライトサービスの半額はとてもありがたいです。

竹久夢二 のことを、あなどっていましたよ!現代でもたいへん人気のある夢二の美人画ですが、絵としてはゆるゆるすぎて、夢二の絵はあまり好きではなかったのです。

夢二と同時代の明治期には、小林かいち小村雪岱川瀬巴水高畠華宵蕗谷虹児など、とつもなく絵が上手い絵師たちがたくさんいますから!

 

展覧会では、夢二の肉筆画がメインで展示されていましたが、肉筆画、めっちゃいいじゃないですか!幼少期から絵が好きで好きでたまらないものの、絵の教育はきちんと受けておらず、自己流で到達した夢二流の絵画。素朴なやさしい味わいの中に、どこか哀愁が漂う絵は、何とも言えず、引込まれます。小さな挿絵よりも大きな屏風画や掛軸絵の方が断然良かったです。

版画になるとどうしてあんなにヘボくなってしまうのでしょう。版元、刷師とのコラボの問題???

今回の展覧会の夢二コラボグッズがまったく可愛くなかったのが残念です。なんでやー、夢二の当時のデザインのまんま作れや!夢二のデザインをもっと活かしたグッズの販売をどこかに期待。

同時展示には、ロートレックのポスターが多数。ロートレック、やっぱりいいですね!ジャポニズム(浮世絵など)の影響を受けた構図の大胆さ、配色のカッコ良さ、どれをとっても素晴らしかったです。匠のロートレックとゆるい夢二を対峙させるか???とは思いますが、比べるよりも両作家の作品をたくさん観ることができたがよかったです。

京都高島屋での展覧会は9月8日で終了しました。今後は日本橋髙島屋(2014年9月26日(水)〜10月6日(月))、横浜高島屋(2014年10月15日(水)〜1月27日(月))へ巡回します。

 

京都高島屋の一階エントランスホールで「 夢二が描いた “ 着物と帯 ” 」の展示。夢二が描いた絵画を題材に、京友禅の老舗・ 千總 さんが制作。

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作品名「加茂川」

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作品名「立田姫」

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作品名「秋のいこい」

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 今回展示されていた夢二の絵画の中では、この「秋のいこい」が一番好きです。

 

次へ続きます…★★★

 

2014.09.07. 京都の旧花街・島原へ

京都では、 2014.京の夏の旅 特別公開中ということで、まだ観たことがなかった京都の最後の花街・島原へ、着物で見学に行ってきました。

 

【 2014. 京の夏の旅 】

期間:2014年7月12日(土)〜9月30日(火)
   *公開場所により期間が異なるためご注意ください。
時間:10:00〜16:00(受付終了)*輪違屋は15:30受付終了
料金:一箇所 大人600円 小学生300円
お問合せ:京都市観光協会 TEL:075-752-7070(9:00〜17:00)
https://www.kyokanko.or.jp/natsu2014/natsutabi14_01.html

 

JR丹波口駅から徒歩5分程の現在はほとんど住宅地となってしまった、旧花街・島原。現在では、島原大門、唯一の揚屋・ 角屋(すみや) 、唯一の置屋・ 輪違屋(わちがいや) のみが現存するだけとなっています。

 

■輪違屋(置屋)

まずは受付終了時間が早い置屋・ 輪違屋 へ。元禄年間(1688~1704)の創業以来320年以上も営業を続ける、島原に現存する唯一の置屋で、今でも日本で唯一残る太夫さんが現存されている生きた建築。写真撮影は一階のみ。

輪違屋 といえば、今年4月に放送されたNHKの番組『SONGS“石川さゆり 椎名林檎を歌う ~花の京都 芸の心にふれる~”』で、実際に 輪違屋 の現役の太夫さんと「傘の間」が放送されたことが記憶に蘇ります。太夫さんも、石川さゆりさんの着物コーディネートも素敵だったな〜。

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輪違屋 の名の基に、輪っかがふたつ交わったマークが印象的で、看板や郵便受け、建具や小道具にまで。

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一階のいろいろ。

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二階にある、太夫さんがお客様の接待に使うお部屋の、有名な襖に道中傘を貼りこんだ「傘の間」、壁に紅葉を塗りこんで紅葉をかたどった「紅葉の間」。今回は特別に見学はできたのですが、撮影は不可で残念。

エントランスの看板の写真をアップで撮影した「傘の間」

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写真ではわかりませんが、「傘の間」は二面それぞれ四枚建襖に銀箔のベースを貼り、その上に道中傘を二枚ずつ貼りこんであります。床の間の方には床柱で松竹梅の遊びが入れてあったりします。図太く、強さのあるカッコいい空間です。

「紅葉の間」は、黄土色の土壁一面に、紅葉型がぱらぱらと散らした間合いで掘込んであって、紅葉型の掘込みにはひとつひとつ、緑色、オレンジ色、黄色と色が微妙に塗り分けてあるんです。可愛くて、上品かつ、粋(すい)な空間。

love the life のデザインの好みでは、「紅葉の間」が断然好みです!こんなんどこかのお店で作りたい!

実際に 輪違屋 を見学してみて感じたことは、思った以上に空間が小さい!

お着物や髪飾りで着飾ったインパクトのある太夫さんと、ほんとに至近距離でお会いできる空間なんですね。太夫さんの横には、今でも禿(かむろ/童女)さんがお付きになるそうです。ここで蝋燭の灯だけを灯しながら、音楽を奏でたり、舞いを拝見したり、和歌のやり取りをして遊んだり、う〜ん、とっても風情があって贅沢!

 

京都・島原 − 輪違屋(置屋)の写真はこちら → 

 

輪違屋 は現在も営業されているため、一切見学できないのです。次に特別公開があるとすれば、数年後〜数十年後でしょうか。今回見学できたのはとても貴重な機会でした!!!
輪違屋 の見学は 9月30日(火)まで可能 ですので、ぜひぜひ観に行ってみてくださいね。 

 

 

■角屋(揚屋)

そして、旧花街・島原開設当初から残る揚屋(あげや)建築の唯一の遺構(重要文化財)の 角屋 へ。

こちらは江戸期の文化サロン・饗宴のための施設で、置屋ではないので太夫さんはかかえず、料亭として営業しているお店です。饗宴を催す時には、置屋さんから太夫さんをお呼びになったそうです。その太夫道中は独特で、至近距離でもお越しになるまで40分かかったそうな。(一度ほんまもんを観てみたい)

とにかく 角屋 は大きいの何の!通りの角から間口100Mはあるでしょうか。

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格式のあるベンガラ塗りの紅色の壁が華やかな玄関。

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料亭ということで、大宴会にも対応できる巨大なお台所!

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お客様は、太夫さんと遊べる教養に優れた方々、お公家様、上級の武士、文化人まで幅広く。大きな宴会が催されたであろう空間は、格式高く華やかでした!

「網代の間」

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「松の間」

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京都・島原 − 角屋 (揚屋)の写真はこちら → 

 

角屋 の見学は9月14日(日)で終了しましたが、9月15日(月・祝)〜12月15日(月)は 角屋もてなしの文化美術館 として通常公開(月曜休館、祝日の場合翌日休館、料金は高くなります)されていますので、夏の特別公開を逃した方は秋にまた訪れてみてください。一階部分はいつでも写真撮影も可能です。

今回、二階座敷は見学(通常公開時も要予約/撮影不可)できなかったので、後日あらためて人数募って 見学会の企画 をたてたいと思います!勝野屋blogまたはFacebookにてイベント告知いたしますね。12月15日(月)までの通常公開期間中に行くぞ!

 

■島原大門

最後に夕暮れの島原大門へ。柳が残り、唯一ここだけに花街の面影が残ります。大門以外は四方八方、ごくふつうの住宅地で、ほとんど現代住宅に建て変わっており、京町家はわずかのみ。寂しいな。

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次へ続きます…★★★

 

2014.09.05. きもの学@京都 – 六日目

川島織物セルコン 織物文化館

この日の京都は、朝から局地的な豪雨に見舞われるため、着物を断念し洋服で。

きもの学に行く前の午前中に、Kさんにお誘いいただき、初めて 川島織物セルコン織物文化館 へ行ってきました。勝野の本業はインテリアデザイナーですから、川島織物セルコンは、壁紙・カーペット・カーテン・椅子張地など、(セルコンと合併する前から)とてもよく知っている会社です。京都に本社があることは知りつつ、まだ見学に来たことが無かったので、とてもいい機会になりました。

出町柳から叡山電鉄で鞍馬方面へ乗り市原駅で下車。山の中の小さな無人駅に少し不安になりながら、徒歩7分ほどで無事に川島織物セルコン本社に到着。雨雲に霞む山の中!

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織物文化館がある建物はモダニズム建築。

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織物文化館のエントランスホールにはイサム・ノグチの彫刻!

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エントランスを入った一階ロビー。床の現テラ(現場磨き出しテラゾー)が、懐かしい、いい味を出しています!

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織物文化館の展示スペース導入口だけ1カット。

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織物文化館の展示はすべて撮影禁止だったのが、とても残念でした。展示物には神坂雪佳デザインの壁紙・タペストリーの実物、迎賓館の内装デザインや高級客船の内装デザインの緻密なパースペクティブの大きな原画があるのですよ!!!内装屋にはたまらん展示が目白押し!これはヤギと一緒に再訪せねばなりませぬ。

北野さんのご紹介もあり、織物文化館の館長さんとお会いすることができました。きもの学の講座があるのでおいとまさせていただく時間が迫る中、館長さんがせっかくなので、と10分くらいの駆け足ですが、別棟の特注物の緞帳を製作している工場を特別にご案内してくださいました。工場には極秘の素晴らしい緞帳があり、それはそれはすごくて。(撮影不可)また手織りの帯の製作場も見せていただけました。

これはまったく時間が足りませぬ。内装屋としてはさらに別棟のカーペット・壁紙・椅子張地の工場も見学したいので、後日あらためて取材と見学を兼ねてアポを取りたいと思います!

 

きもの学

きもの学 @京都、六日目。

■講義テーマ【西陣の伝統・技・文化】
 講師:舞鶴一雄先生((株)西陣まいづる /代表取締役社長)

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西陣のこだわりのものづくりと西陣織の原点、手機、職人の技。

帯の三大産地、西陣、博多、桐生の違い。西陣の歴史、西陣織の特徴、帯の製造工程、帯の種類、織物の組織について。各テーマごとに、たくさんの詳細な写真とムービーによる講義で、西陣織の特徴をとてもよく理解することができました。書籍で理解している以上に、ポイントがよくつかめ、きもの文化検定にめっちゃめちゃお役立ち!

西陣織の職人さんも年々少なくなり、今ではできなくなってしまった技術もあるそうです。織機のメンテナンスができる職人さんもごくわずかですし、絹糸を作る職人さん、染織りの職人さん、どんどん減っています。後継者を育てるために、どうにかしていかねばならない厳しい現状を改めて理解しました。

きもの文化、日本の文化を伝え、技を絶やさず残していくための、熱いメッセージが、とても心に染みました。

西陣まいづるの社長さん、とてもお洒落で素敵なお着物をお召しでした!(ちゃんと撮影させていただけばよかった…)

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■講義テーマ【友禅染】
 講師:岡島重雄先生((株)岡重 /代表取締役社長)

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友禅染が大衆化していく過程のきもの文化について。

キッチュでカッコいいデザインの長襦袢地と羽裏地で有名な、岡重の社長さんによる講義。岡重さんの歴史、友禅染(流し友禅〜型染め友禅)の歴史と成り立ち、浮世絵から受け継がれるデザインのおもしろさカッコ良さ、時代による変化とこれからのものづくり、友禅の可能性、これからの友禅染めの継承について。

型染め友禅もどんどん職人さんが減ってきています。これからの技の継承がこちらも大切になってきます。

 

今回、西陣織と友禅染のお話を拝聴してみて思ったことは、過去の日本の絵師のデザインや日本の文様や古典図柄を用いるだけではなく、現代の若者が着てみたくなる「キッチュでカッコいいクールなデザイン」ができる現代の絵師(デザイン)が求められているのではないでしょうか。もちろん過去のデザインと文様と図柄をよく研究した上での新しいデザイン。心にぐっと響く、おもしろいデザイン、洗練されたデザインが増え、新しいきもの文化が成り立っていくよう、いろんな分野から模索を続けていかなくてはいけません。とても難しい時代ではありますが、良いデザインは国境、時空を越えて残っていくものです。勝野屋の活動で、これからいろいろとデザインの分野で試していきたいと思います。

 

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講座終了後は「 六曜社 」@三条河原町で一服。地下店が満席だったので、一階店で。いつも夜には売切れている久しぶりのドーナツと珈琲。

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次の日のきもの学最終日は、体力尽きて断念。清田先生すみません…。

きもの学の講義で学んだことを、書籍でも調べ直して復習し、きちんと自分の知識になるようにしたいと思います。これを継続して、きもの文化検定へ向けてがんばります〜。

 

2014.09.04. きもの学@京都 – 五日目

きもの学

きもの学 @京都、五日目。

■講義テーマ【琳派の美】
 講師:榊原吉郎先生(京都市立芸術大学/名誉教授)

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琳派の成り立ちから着物の文様の変遷について。

世阿弥観阿弥から俵屋宗達〜尾形光琳〜中村芳中〜神坂雪佳まで、宗達・光琳・乾山・芳中・雪佳のそれぞれの特徴についてのお話は、琳派の日本画にとても興味があるのでどの作家のことも大好きですが、特に芳中と雪佳に注目されていらっしゃる先生のお話にとても共感できました。琳派とお能との関係性もおもしろく、お能についてやはりきちんとお勉強しないといけないかもしれません。
琳派が着物のデザインに及ぼした影響と変遷についてもおもしろいですね。後水尾上皇様と東福門院和子様と尾形光琳の関係、そこに中村蔵之助の介在がどんな影響を及ぼしているか。「伊勢物語」「源氏物語」のお話による文様の事例が明確で、きもの文化検定にめっちゃお役立ち!

 

■講義テーマ【家紋・女紋の事情】
 講師:森本景一先生(日本家紋研究会理事/(有)染色補正森本 代表取締役)

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家紋の成り立ち、家紋のデザイン事例、女紋についての考え方。

家紋の平安時代からの成り立ちと現在に至るまでの変遷、家紋デザインの特徴やおもしろさ、加賀紋と伊達紋の違い、女紋の考え方と経緯など。上方育ちでも、家紋については適当な考えの家で育ってしまったのでイマイチ女紋のことを把握していなかったのですが、受講して上方の女紋の考え方を理解できました。各家系によってケースバイケースで多用な考えがもちろんあるのですが、主な経緯を把握することができました。私自身は適当な家の家紋が嫌なので、自分紋でやっぱりいこうと思った次第です。

 

京のいっぷく

講座終了後は「 スマート珈琲店 」@三条寺町で一服。ホットケーキとカフェオレを。 140904-smart1

 

着物コーディネート

小雨の日なので、阿波しじらで。

紺色地鰹縞柄の阿波しじら+男性用のタイシルクを使用した渋い織りの半幅帯。

帯締めは白の二分紐ですっきり、帯留めは空色の蜻蛉玉。

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Kさんと記念撮影。Kさんは桔梗柄の薄桃色のはんなり小紋に、すてきな夏帯をお召しでした。帯のアップを撮影させていただけばよかったなぁ。

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Kさんご持参の素敵なアンティーク着物を見せていただきました!全体に朱赤色ベースに、蓑傘、宝尽くし&宝船、子供の玩具柄、それらが手書き友禅と影絵で表現されている、とても豪華なデザイン!!!

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衿元やお袖もちょっと変わった仕立てのため、着物なのか羽織物なのか、ベテランの和裁師さんにご覧いただいたのです。結果「妊婦さんなどふくよかな方の特注で誂えたお祝い着の羽織物ではないか」とのこと。すてきなアンティークのお着物は、いまでは二度と作ることができない貴重な手の込んだもの。実際に着ることはなくても、貴重なものとして、保存していきたいですね。