ご近所着物会のみなさまと、呉服屋さんの特別なご招待で、とあるお江戸の老舗着物ブランドの新作発表展示会へ行って参りました。
■フレンチビストロ「ブション」
展示会の前に集まって、ご近所着物会のみなさまと行ってみたかったフレンチビストロ「ブション」@二条寺町角へランチに。
フランスの裏通りにありそうな、とても可愛らしいデザインのお店です。
メニューは悩みましたが、すでに何度も経験済みのみなさまのアドバイスのもと、「ブション」名物・牛ハラミ肉ステーキを。山盛りのフレンチポテトフライがいいですね〜。お肉は塩コショウで焼いただけのシンプルさで、噛み締めながらお肉の味わいがギュギューっと出てきて「お肉を食べた!」って実感できます。
セットでデザートが付いてくるのですが、これがすごい!小さなデザートかと思ったら、しっかり大きな通常単品で500〜600円するデザートがそのまんま出てくる!4人別々のデザートを注文し、一口ずつ味見シェア。私がオーダーしたのは「白桃のクラフィティ」。
コーヒーは単品で注文。コーヒー豆は「カフェ・ヴェルディ」@下鴨の豆を使用されているので、ドリップコーヒーもエスプレッソ系もとても美味しいのです!カフェオレにすると、おフランス式にウォームミルクが別添えで出てくるので、自分の好きなバランスで飲めるのね。今度はカフェオレにしよー。
■ とあるお江戸の老舗着物ブランド新作発表展示会
みなさまの着物写真撮影をしようと「ブション」の店先に出たら、あらら雨が降ってくる!天気予報が晴れだったので、誰も傘を持たず。仕方ないので撮影中止で、四条烏丸の待ち合わせの場所へタクシー移動。
展示会は、もうもう、ものすご〜い素敵でしたよ!!!圧巻!!!(*写真はありません)
江戸小紋、琉球紅型の逸品全てを拝見できる(もちろん試着もできる)、そして今回の最大目的である浴衣たちが200反以上並んでいたでしょうか。すべての反物を広げて展示してあるので、柄ゆきも色も生地質も一目瞭然。
会場入ってすぐでは目が回る勢いで、せっかくの機会なので、このブランドのデザインを堪能すべく、とにかく全体を見て回ろうと端から攻めていきました。浴衣もコーマ地、綿絽、綿紅梅、絹紅梅、綿縮緬、絵羽絹紅梅(訪問着)まで様々。ブランドの特徴である古典柄のデザインでも、同じ型を使いつつ、染める生地や色を変えて、毎年違った作品にしてくるところはさすがです。
今年のこのブランドの特徴は、古典柄なのにPOP!藍染め主体のイメージを、オレンジ色、レモンイエロー色、黄緑色、マゼンダ色などで、今までのイメージを覆すようなチャレンジをしてきています。相変わらず藍染めがやっぱり素敵なのですが、好きな古典柄(他社とはデザインが違う、やっぱり大人っぽくて粋でカッコいい)なのにPOPカラーですよ!
ここ数年間のいろんな新しい浴衣の売れ行きに影響されたんでしょうか。でもいいんじゃないでしょうか。藍染めもしっかり押さえつつ、新たに若い方がこのブランド引き込まれるキカッケになるので、それはそれでいいかも。
でもやっぱり、基本は藍染めですけれど。今年は藍染めでも少し落ち着いた淡い藍色ベースのデザインが多かったです。いくつかのデザインを試着させていただきましたが、私の顔の特性でしょう、中途半端で顔映りがあまりぱっとせず、やっぱりバキッと濃ゆい藍色か白場の多いデザインが一番似合うようです。
生地もねこのブランドの生地が一番いいのです。綿紅梅でもしわになりにくくて、着心地最高!
で、みなさまと1時間近く会場全体を網羅(たまに解説)した後、お互いに好きなデザインをあーだこーだと賑やかに絞り込んでいき、最後は試着させていただいて「似合う似合わない。絶対こっちがいい!あっちはこういうイメージだけど、こっちだとこういうイメージだね…」とみなでツッコミ入れながら、みなさまお好きな反物(浴衣)を絞り込みまして終了。は〜、めっちゃ堪能させていただきましたね。
みなさま今回はこのブランドと初めての出会い。昔からこのブランド LOVE! な勝野は嬉しいです。みなさまお気に召される反物との出会いがございまして幸いです。夏までの出来上がりが楽しみですね。夏にはぜひこちらの浴衣デビューでビアガーデン企画と参りましょう♪
呉服屋さんのオーナー様ご夫妻にご挨拶いたしまして、会場を後にします。とにかく興奮しまくりだったので、京都芸術センター内の前田珈琲へ行きヒートダウン&しばし着物談義。
■ Kimono Show-Case2016S/S 春夏新作発表会
夕暮れになり、ここで解散。みなさまは吉田山の節分イベントへ。勝野はトリエさんの出ておられる着物展示会【Kimono Show-Case2016S/S 春夏新作発表会】へ向かいます。
閉館時間まであまり時間がなかったので、ざざざっと全体を拝見させていただきました。参加ブランドは「Rumix Design Studio」「菱屋カレンブロッソ」「Kimono Factory nono」「トリエ」「ひでや工房」「スラドキー」。
撮影許可をいただいて、気になったブランドと商品を撮影させていただきました。
・菱屋カレンブロッソ
芭蕉柄の紅型風浴衣が素敵です。染めの技法は型友禅(シルクスクリーン)なのですが、沖縄の紅型工房とのコラボ商品なので、琉球紅型特有の【隈取】である濃ゆい深みのある色が再現されています。これを型染めで出すのはかなり職人さんの苦労があるでしょう。鮮やかで深みのあるブルーがとてもいい。(緑色もあります)製作にはトリエさんのご協力もあって実現できたそうです。
・トリエ
トリエさんは毎年百貨店を始め何回か展示を拝見していますが、今年も新作続々出されておられます。人気の雪花絞りも今年は深みのあるお色にシフトしているようです。オリジナルの雪花絞り、新作の可愛らしいデザインのポリエステル小紋、トリエさんらしい世界観が今年も満載です。
この帯素敵でしょう!緑の雪花絞りにこの帯もバッチリ!カレンブロッソさんの芭蕉柄浴衣にこの帯も素敵。悩むなぁ。
・Rumix Design Studio
相変わらずパンキッシュでカッコイイ!いつかこのガツンとくる浴衣を一ついただきたい。シルバーメタリックの帯を合わせて、女っぽくない、ワイルドに着てみたい。憧れであります。
と、素敵なモノが多すぎて、今年も夏もの探訪は続きます。
この日の着物コーディネートはこちら。★★★