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2015.02.14. 日本舞踊上方舞・山村若静紀社中「はるの会」へ

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日差しもあたたかく花の香りも漂う快晴の日。毎年一年に一度、二月に開催される、日本舞踊上方舞・山村若静紀社中・静紀会「第8回 はるの会」へ着物で行ってまいりました。

日本舞踊上方舞・山村若静紀師匠は、着物雑誌「七緒」などでもお馴染みの大阪の着付教室「キモノ・スイーツ」主宰の堀口初音先生であります。和顔の美人さんでね、めっちゃ可愛らしいんですよ!お化粧されて、ステキなお着物を着て、舞台で妖艶に舞わはったら、どんだけ美しいことかっ!初音先生のお美しさに憧れて、キモノ・スイーツで着付師さんのお勉強+上方舞・山村流にも合わせてご入門される方多し!!!

山村若静紀社中で舞を学ばれていらっしゃるのは、着物さくさく・須賀凌子先生でしょ、着付教室開講準備中のこぎくや・Yさまでしょ、東京ではおべべとにゃんこ・佐川由希先生(今年名取りになられて、山村若静雪さま)など、他にも。

着付師さんはされておられませんが、須賀先生繋がりでお着物友達になった、日本舞踊レッスン・ろじゅあん主宰の山村若静奈さま(師範)も。いつも京風のはんなり着こなしでステキな方なのです!本格的な舞のレッスン以外に、初心者向けに着物での立ち居振る舞いのお稽古ができる「きもの所作講座と舞レッスン」もされていらっしゃいますので、ご興味のある方はぜひどーぞ。

 

会場は昨年に引き続き「大坂町や このむら」@鶴橋 or 桃谷。蔵のある大きな門構え。歴史を感じさせる重厚な建物は、元・庄屋さんのお屋敷だそうです。門をくぐって広いお庭の奧に母屋が現れます。

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玄関入ってすぐの大広間の奧半分が畳の間で、手前の板の間より200mmほど高くなっています。この畳の間でみなさまが舞をされます。

板の間は観客席で、たくさんのお客様にも対応できるように、座椅子、折畳み椅子が会場一杯にご用意されています。足がすぐにつってしまう勝野としては、椅子席がたくさんあるのはとてもありがたいのです。開演時間ギリギリに行ったのに、厚かましくも椅子席最前列で拝見させていただき、ありがたかったです。(ちびっ子にとって最前列はめっちゃうれしい。何でも最前列が好き。)

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舞台中は撮影禁止なのでお写真はございませんが、社中のみなさまの華やかなこと!それぞれの演目に合わせたステキな装いと、華やかに舞われる艶姿に惚れ惚れいたしました!

みなさま一年の精進研鑽を重ねられて、明らかに昨年よりもステキな舞をご披露されました。今年は舞扇二扇使いの華麗な舞、和傘を用いてのしっとり後姿の憂いが美しい舞など、難しい演出の舞を見事に納められました。舞を終えられた後の、みなさまの緊張が解きほぐされた一瞬安堵されるお顔が印象的でした。

毎回、ほ〜、と溜め息でございます。カッコ良過ぎて、時々胸がじ〜んと熱くなり涙目になっておりました。何年もお稽古するとあんなにステキに舞うことができるのでしょうか。運動神経ゼロの勝野はきっと無理ですね。めっちゃ身体硬いんですもん。あんなに品やかに後ろ反りや、中腰で一本足で立って静止、とか無理!ふつうに運動できる程度に、まずは普段の生活から改善しないと、そして痩せないと無理。(笑)

 

前半後半のプログラムの間には【お楽しみコーナー】があります。今年は能楽師シテ方・観世流・林本大先生と、東京の 能楽師・川口晃平先生のおふたりによる、能楽・素謡の舞でした。素謡とは、能楽の演目を仮面や衣裳をつけずに、紋付着物+袴姿で、ご自身で謡(うたい)ながら舞われる仕舞のことです。お能は日本舞踊と違い、武士文化の舞なので、構えから仕草から扇の開き方まで違うそうです。へ~へ~へ~、おもしろいな。

この日の演目は「井筒(いづつ)」「安達原(あだちがはら)」「井筒」は、伊勢物語の23段「筒井筒」を元に構成された、在原業平とその妻の幼い頃を想い忍ぶお話。「安達原」は、山伏の妖怪退治のお話。どちらも初心者でもわかりやすい演目です。

お腹の底から響き渡る音量の謡のお声に、力強い舞。「安達原」は特に、飛び跳ねて、回って、飛び跳ねて、ととてもアクロバティックな仕舞でおもしろかったです。

 

終演後にはお片づけにもお忙しい中、社中のみなさまのお写真を少しだけ撮影させていただきました。

Yさまと須賀凌子先生。Yさまは「黒髪」を艶やかに感情豊かに舞われ、須賀凌子先生は「芦刈」をしっとりと上品に舞われました。おふたりとも、とてもお美しくて、うっとり!

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名取り&師範のみなさま。右から、山村若静雪さま(名取り)、山村若静奈さま(師範)、山村若静和さま(師範)。お美しすぎます!山村若静和さまとはこの度初めてご挨拶をさせていただきました。企画中の春の楽しい着物イベントのご縁が繋がります。

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そんなこんなで、4時間たっぷりと日本芸能・上方舞のうっとりと幸せな時間を過ごさせていただき、JR大阪環状線「鶴橋駅」でドアが開いた瞬間に漂う “ 焼肉の香 ” にお腹を空かせつつ、京都への帰路につきました。

いつかねぇ、日本舞踊習ってみたいもんですねぇ。インナーマッスルを鍛え、老後の身体を考えたら日本舞踊が一番良いんですよ。お着物友達のみなさまが、どんどん山村若静紀師匠にご入門されるので、やっぱり山村流が楽しいわよね。そのうち、心の準備が整いましたら、いつか門を叩かせていただきたいと思います。50歳の手習いで、50歳までには!(笑)

そうそう、最近日本舞踊上方舞・山村若静紀社中にご入門された東京の着物友達・Hちゃん(KさんともYちゃんとも言う)。近いうちに大阪の会で艶姿を拝見できますること、心から楽しみにしております!

 

2015.02.08. 立川志らく独演会@京都

着物で落語。年に一回京都で開催される、立川志らく 独演会@ 京都芸術センター へ。

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■ 京都芸術センター

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京都芸術センター は明治2年に建てられた「 旧・明倫小学校 」を再利用し、2000年に 京都芸術センター としてスタート。現在は演劇、アート、伝統芸能など、様々な芸術活動の拠点となっています。建物全体には昭和初期に行われた大改装でアールデコのデザインがたくさん施され、大正ロマンを感じるかわいらしい雰囲気が現在でも残っています。教室の床も無垢のフローリングにオイル塗装(懐かしいオイルの香りがします)。談話室なっている一般の方が利用できる教室も、机も椅子も昭和の木工家具のまま。曲げ加工がエレガントな階段の手すりも木。至る所に昔のままのなつかしい姿が残っています。一階には教室を再利用したカフェ「 前田珈琲明倫店 」も入っていますので、京都散策の足休めに、一般の方もご利用いただけます。

落語会の会場は、2階の講堂。

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ここも天井や柱型のモールディングなど、アールデコのディテールが残り、とても素敵な雰囲気です。残念なのは、後でつけられた天井の家庭的なシャンデリア。それも白色蛍光灯サ−クライン!「なんで、どういう思考回路でソレを選ぶかな?田舎の家のダッサイ応接間かっ!?」って突っ込みまくりたくなります。コレは速攻撤去すべき。照明は舞台用照明がしっかり設置されているので、これらの照明器具はすべて無くても照度は十分取れているので。

 

■ 落語

さて、落語の話ね。

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立川志らく 師匠、さすがに、お・も・し・ろ・いっ!!!

まくら話から大爆笑の連続!柳家喬太郎師匠との関わりから、いろんな噺家の悪口から物真似から、酒呑み呑んだくれの話から一席目「親子酒」への流れ。聴いた人は絶対に終演後に日本酒が呑みたくなるねぇ。塩辛をアテに日本酒が呑みたいぞー!(下戸だから一口も呑めないけれど)

二席目は「柳田格之進」。バッサリ余計な要素を削ぎ落とした構成で衝撃的!登場人物を淡々と演じることで、繊細な人の心の内面を描き出し、最後は感動しまくり号泣。久しぶりに落語で号泣したな。ああ、やっぱり志らく師匠はすごいわ!

 

開口一番 立川がじら「道灌」

一席目  立川志らく「親子酒」

二席目  立川志らく「柳田格之進」

 

同じ日開催@京都の 柳家喬太郎 師匠の落語会もすごかったらしい。志らく師匠と喬太郎師匠は大学の同窓生で、同じ落研だったんですって。志らく師匠が4年早く立川流に入門したので、兄さんになるのね。お互いにいじくりあって、切磋琢磨して、いい関係だな。

 

■ 勝野の着物コーディネート

雨模様だったので、着物はCMYK格子柄ウール着物+レモンイエロータイシルク半幅帯。

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帯締めはスカイブルーグラデーション三分紐(ゑり正)+うさぎの帯留め。

足元は黒下駄、黒足袋。下駄の歯がかなりちびてきて、歩きにくくなってきました。そろそろ新調せなあかんかな。黒下駄(雨下駄兼用)はよく履くので、一年に一回くらい新調しています。鼻緒は万能な白鼻緒+赤ツボ。歯の裏にはゴム無しを愛用しています。ゴムがある方がよくマンホールや石の上で滑ってしまうので、めっちゃ怖いんですよ。一回小雨の日に思い切り道路の石畳で転んでから恐怖。下駄を雨の日に履く場合は、ゴム無しをおすすめします。

会場では着物ひとり。京都なのにな、いつも落語会で着物の人ってめっちゃ少ないのです。なんだかなー。もっと普段着に着物を着ましょう!

 

落語会が跳ねた後、京の散歩はまた続きます。続きはこちら…☆☆☆

(昨年からキモノ記事が滞っていますね。いっぱいネタはあるんです。そのうち、少しずつアップしていきますね〜。)