NHK「日曜美術館」でも特集された、いま注目の「バルテュス」展 @京都市美術館へ。会期:〜9月7日(日)まで。

初日にはバルテュス氏の34歳差の日本人妻・ 節子・クロソフスカ・ド・ローラ さんと中村玉緒さんのトークイベントもありました。早朝から整理券に並ぶ多数の人で、あっという間に満席だったとのこと。いつか抽選でいいので、節子さんの講演をお聴きしてみたい。
テレビで観た印象以上に、実物の絵画はとても素晴らしかったです!
特に私が最も好きなバルテュス氏の代表作「夢見るテレーズ」は、インテリア全体のブラウントーンの背景の中に浮かび上がる赤色、緑色の鮮烈なこと。頬をほんのりと赤く染めた少女テレーズは、目をつむりながら何を思うのか、憂いの表情。大人になりつつある少女の美しさに強く引込まれます。エロなのか、エロじゃないのか?エロでもあり、エロだけではない、“ 何か秘められた魅力 ” があります。
展示会場には、バルテュス氏が晩年を過ごした邸宅 スイス・ロシニエールの「グラン・シャレ」 にある アトリエの現物1/1展示 があるのが見物です。節子さんが大事に絵の具や筆など抱えてスイスから運んだそうです。
残念なのは、現物に近いように窓の外の風景を製作した内装屋の仕事。アトリエの大きな窓面から入ってくる、日光の入り具合が本物とはまるで違う。適当に蛍光灯の間接照明で一部を光らしているだけ。本物に近付けるため、風景全体をプリントした面を半透明フィルムとし、フィルムのバック全面から燦々と光が降り注ぐような演出にできなかったのかしら?そして、その光を時間帯に合わせて移ろうように演出して。日光の光で大切に絵を描く、バルテュス氏の気持ちが反映されていないことを、とても残念に思います。内装屋としてのイチャモンはこれくらいにして…。
エントランスには写真コーナー。バルティス氏がレストランの看板のために描いた絵「地中海の猫」の複製パネルと一緒に記念写真が撮れますよー。

自分用お土産に、絵葉書「夢見るテレーズ」と「地中海の猫」と、限定200部の節子さんのサイン入り書籍「バルテュス 猫とアトリエ」(夏目典子・NHK出版編)をGET!表紙を開けたら、さり気なく節子さんのサイン!
■「バルテュス」展 みなさま、ぜひお見逃しなく!
神秘的で不思議な緊張感のある絵画、孤高の画家バルテュス大回顧展。一生に一度観れるか観れないかの貴重な展覧会。
会期:2014年7月5日(土)〜9月7日(日)
休館日:月曜日
時間:9:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1500円 学生1000円
場所:京都市美術館 京都市左京区岡崎景勝寺町124
次へつづきます...☆☆☆
桔梗寺と呼ばれる 東福寺塔頭・天得院 の【 和敬清寂−桔梗を愛でる特別拝観 】(6月21日〜7月5日)へ。毎日日没頃からライトアップもあり、昼夜入れ替え無しで20:30まで拝観可能です。
夏のお花では桔梗と萩が好きなんですよね。桔梗の凛とした佇まいが大好きです。


桔梗だけではなく、杉苔が素晴らしいお庭だとお聞きしたので、雨が続いた後の日がベストだろうと天候をうかがい、大雨の次の日、最終日にすべりこみ。
天得院はいつも東福寺に訪れたときに通りがかり、幼稚園から聞こえてくる賑わいが印象的なお寺。桔梗と苔が美しい、それも桃山時代から続く枯山水庭園があるとは知りませんでした。
門から入っていきます。門の欄間に桔梗の紋!

アプローチ横の方丈庭園へ続く小さな門。こちらにも桔梗の紋!

玄関受付から入るとすぐに桃山時代から続く桔梗と杉苔の美しい方丈庭園が広がります。

びっしりと杉苔に覆われた枯山水庭園と、白と紫の桔梗との色の対比が美しい!

西の庭園も、灯籠や石の配置含め、素晴らしいバランス。

方丈廊下突き当たりの華窓から西庭園を望む。窓枠に切り取られた風景って、奥行き感が出てより深みのある色合いに映ります。

天得院の周辺には紫陽花や春咲きの萩が。

天得院を2時間ほどゆっくり堪能させていただいた後、駅までの帰り道、夕暮れ時の臥雲橋から通天橋を望む。

渓谷の楓は蒼蒼と生い茂り、初夏の熱を帯びています。今年の夏の暑さにもよりますけれど、秋になると見事な紅葉に染まります。今年の秋も楽しみです。
7月に入ると、京都の街中をお散歩しておりますと、四条烏丸界隈では夜7時以降になるとあっちこっちから「コンコンチキチン、コンチキチーン」と祇園祭のお囃子が聴こえてきます。

提灯を灯した風情ある京町家の2階をフルオープンにし、それぞれの町内のみなさんがお囃子のお稽古をされています。夜な夜なお仕事終了後に練習場所へ集まってくる浴衣男子にも出会えます。現代っ子な細身の身体にゆるく着付けているのに、着慣れているせいか、めっちゃシュッとしててカッコいい!!!萌えますよー!(笑)
お囃子ムービーはこちら → ★★★
今年の祇園祭は昔ながらの形式に戻り、約50年ぶりに「前祭(さきまつり)」と「後祭(あとまつり)」にわかかれる形で行われます。巡航する山鉾も前祭と後祭にわかれます。前祭山鉾巡行では 長刀鉾 を先頭に23基、後祭山鉾巡航では 橋弁慶山 を先頭に10基の山鉾が巡行します。今年から祇園祭の山鉾巡行を2度楽しめるってわけです!
また150年ぶりに 大船鉾 が復活!後祭の巡行最後を華やかに飾ります。必見!
・前祭宵山(宵々山):7月14日(月)〜7月16日(水)
歩行者天国:15・16日の18〜23時(予定)
四条通の八坂神社~堀川間/各町内(中京区一帯)
・後祭宵山:7月21日(月)〜7月23日(水)
歩行者天国・露店の出店はありません。
2014年・祇園祭 の詳細については 京都観光情報・祇園祭2014日程表 で。
祇園祭、人混みはすごいですけれど、あの独特の風情はたまりません!めっちゃワクワクして楽しいです!!!
宵山(宵々山)では山鉾でずっと生でお囃子が演奏され、夕暮れ頃、山鉾のすべての提灯に明かりが灯された情景は圧巻です。人混みの中でもゆっくり移動はできるので、激混みになる少し前、夕方4時頃〜歩行者天国始まって1時間くらいがベストかもしれません。移動する道も一方通行になるので、どこから裏通りへ抜けていくか事前に計画を。裏道抜けて、町外れの小さな和食屋さんでしっぽりするなど、いかがでしょう?
ぜひ京都の夏を、祇園祭を感じに、浴衣でお出かけくださいね☆
7月1日。コンチキチン。
いよいよ京都の夏が始まります!祇園祭!浴衣解禁!
写真は6月28日夜の新京極商店街。準備万端!
午後10時ちょうどに蛍光灯が消灯され、提灯の明かりだけになり、より濃密な雰囲気が漂ってきます。

日本画家でありガラスの帯留め作家でもある、東風杏・三品雅子さんの作品展「間日の水音 mabi no mizuoto」展@京都へ、ご近所繋がりでカラーコンサルタントの能口先生と一緒に初日にお伺いしました。
まずはご近所ランチからスタート。「セクションドール」でタンドリーチキンをいただきます。写真は能口先生に写真撮影の仕方を教えていただきながら撮影。なんか、いつもよりかっちょ良く撮れてる!

「間日の水音 mabi no mizuoto」展は、細見美術館3階にある「茶室 古香庵」にて。美人でおちゃめな三品さんが素敵なお着物姿でお迎えくださいました。
お茶室を借り切っての展示。涼しげなガラスの帯留めの他に、浴衣、帯、手拭い、日本画や陶器まで、三品さんのいろいろな作品がお茶室全体にしつらえられ、とても素敵です。




展示を拝見後は、東山を借景に望みながら、茶席で「中村芳中展」期間中の限定お菓子「ほのぼの」と冷抹茶をいただきました。ひんやりとした透明感のあるお菓子、見た目も爽やかで、お味も上品でおいしゅうございました。 


次へ続きます...☆☆☆
「通崎睦美 選展 〜通崎好み〜 コレクションとクリエイション」展
マリンバ・木琴奏者で文筆家、着物コレクターとして活躍する京都在住の通崎睦美さんの「銘仙着物コレクション」の展覧会。明治~大正~昭和初期の貴重な銘仙や小物たちがいっぱい!
知らなかった!銘仙ファンとしては、何としても会期中に観に行かねば!
銘仙 は斬新でモダンな素敵なデザインがたくさんあるけれど、庶民の普段着であったし、時代も経ているため、状態の良い 銘仙 に出会えることはかなり少ない。NHKの大正〜昭和時代の連続ドラマなどで、キッチュでカッコいい銘仙を拝見するとワクワクする。いまの時代にあらためてこのような躍動するデザインが再興されてもいいんじゃないか、と思う。観に行こ!

■「通崎睦美 選展 〜通崎好み〜 コレクションとクリエイション」展
会期:2014年5月20日(火)〜6月29日(日)
休館日:月曜日
時間:10:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
料金:一般(高校生以上)500円 (中学生以下無料)
場所:東大阪市民美術センター 大阪府東大阪市吉田6丁目7番22号

細見美術館へ「中村芳中」展 を観に行ってきました。とても素晴らしい作品がたくさんありました!尾形光琳画をより洗練された図案として完成させ、描く「たらし込み技法」の超絶さすばらしさ!!!中村芳中を知らずして、尾形光琳を語れない?琳派は語れない?神坂雪佳も語れない???前期・後期共に押さえておくべき展覧会です。
「琳派展XVI 光琳を慕う―中村芳中」展
会期:前期 2014年5月24日(日)〜6月8日(日)
後期 2014年6月10日(火)〜6月29日(日)*会期中展示替えあり。
休館日:月曜日
時間:11:00〜18:00(入館17:30まで)
料金:一般1100円 学生800円
場所:細見美術館 京都市左京区岡崎景勝寺町6-3
http://www.emuseum.or.jp
*中村芳中についてより詳しくお知りになりたい方は、アートサロンもぜひ!
「なごみの琳派絵師 芳中の魅力」~「中村芳中画集」著者 木村重圭氏が語る~
日時:6月20日(金) 10:30~11:30(約60分)
場所:カフェ・キューブ(細見美術館地下 2階)
料金:一般1800円、友の会会員1200円(ワンドリンク付き)
詳細・お申し込み → こちら
次へ続きます…★★★
調べてみたら、いろいろな展覧会が目白押し!初夏を通り越して毎日猛暑日が続く京都ですが、ぜひ京都で美の世界をご堪能ください。
■「上村松篁展」展
日本画家・上村松園氏のご長男・上村松篁氏の展覧会です。
会期:2014年5月27日(火)〜7月6日(日)*6月16日に一部展示替えあり。
休館日:月曜日
時間:9:30〜17:00(毎週金曜日は20:00まで/入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1300円 学生900円
場所:京都国立近代美術館 京都市左京区岡崎景勝寺町

■「高橋秀 − 気への形象」展
会期:2014年5月23日(金)〜6月22日(日)
休館日:月曜日
時間:9:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1000円 学生800円
場所:京都市美術館 京都市左京区岡崎景勝寺町124

■「没後55年 和の美を問う 北大路魯山人」展
会期:2014年3月25日(金)〜6月29日(日)
休館日:月曜日
時間:10:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1000円 学生800円
場所:何必館・京都現代美術館 京都市東山区祇園町北側271

そして、6月の重要な展覧会!
東風杏・三品雅子さんの作品展「間日の水音 mabi no mizuoto」が、細見美術館3階「茶室 古香庵」にて開催されます!!!3日間限定ですので、みなさまお誘い合わせの上、ぜひお運びくださいませ☆

「間日の水音 mabi no mizuoto」@京都
日時:2014年6月13日(金)・14日(土)・15日(日)
11:00〜17:00
場所:細見美術館3階「茶室 古香庵」
料金:無料
「茶室 古香庵」では、「中村芳中展」期間中、芳中の作品を生菓子にした「ほのぼの」とお抹茶をいただくことができます。「中村芳中展」「間日の水音 mabi no mizuoto」展とともに、「茶室 古香庵」から望む緑鮮やかな東山、テラスに生けられる季節のお花など愛でながら、和やかなひとときをお過ごしくださいませ。
東京の方はこちらへ ↓↓↓。

「間日の水音 mabi no mizuoto」@東京
日時:2014年6月27日(金)・28日(土)・29日(日)
12:00〜19:00(最終日は17:00まで)
場所:神楽坂 フラスコ
料金:無料
東風杏・三品さん blog → こちら

平安神宮にて、花菖蒲の頃の神苑が1日無料公開されます。
神苑の花菖蒲は日本人が古くから愛でてきた品種ばかり200種、6月上旬には2000株が一斉に開花します。花菖蒲が見頃を迎える6月上旬から下旬には、白虎池上に「八ツ橋」が架かり一層の風情が増します。神苑の庭園デザインは、7代目小川治兵衛(植治)による作庭の地泉回遊式庭園。
すばらしい庭園と花菖蒲と八つ橋と、この機会にぜひ!
日時:2014年6月6日(金)8:30〜16:30
場所:平安神宮神苑 〒606-8341 京都市左京区岡崎西天王町97
お問い合わせ先:平安神宮 TEL:075-761-0221 http://www.heianjingu.or.jp/
*無料公開日6月6日以外は、拝観料:大人600円(小人300円)が必要になります。