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着物で訪れたいすてきな場所をご紹介。

2014.09.22.「伊藤若冲の名宝」展へ

秋の展覧会情報には記載しませんでしたが、観たかった展覧会、「 伊藤若冲の名宝 − 相国寺・金閣寺・銀閣寺所蔵 − 」展 を観に、御所北西の 相国寺承天閣美術館 へ行ってきました。会期終了日前日、ギリギリ!

この日は気温30℃の夏日。この陽気では、透ける夏物では見た目がアウトだし、単衣では熱中症になる危険性がある(超暑がり)ので、お洋服で。お散歩も兼ねて、家から片道3.7km(45分)の道のりを、京都御所の中も通りながら徒歩で。

道々の鴨川沿い(荒神橋付近)で、すすきがとても綺麗で秋の風情を感じながら。

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9月半ばから急に朝夕冷え込む日が多いので、楓がもう紅葉し始めています!今年の紅葉は早いのか?!【 紅葉を楽しむ秋の着物ランチ会 in 京都 2014 】 あるから気になる〜。

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■相国寺

軽く汗をかきながら、京都御所北の今出川御門から抜け、同志社大学の間の小道を入っていくと相国寺。 相国寺 は、室町時代に足利義満により創建された臨済宗相国寺派大本山、創建から600年の禅寺。創建初期から大火や応仁の乱など何度も焼失があり、その度に再建されています。現在残るメインの建物・法堂で建立220年ほど。同じ臨済宗相国寺派に、金閣寺(正式名:鹿苑寺)、銀閣寺(正式名:慈照寺)。

 

門から入っていきます。

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門から続く参道は、時代劇の撮影もできそう。

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法堂。

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天井には龍の絵「蟠龍図」(鳴龍)があるそうです。こちらは、方丈、開山堂と合わせて、秋の特別公開 2014年9月28日〜12月15日(10:00〜16:00)で観れるそうです。また行かなくちゃ。

 

参道沿いには、真っ赤に燃ゆる曼珠沙華(彼岸花)。

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法堂の東を抜けて北奧へ進むと、承天閣美術館の美しいアプローチが。ここ、着物撮影にもバッチリです!楓がたくさん植えられているので、秋も素晴らしいと思われます!

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低く設えてある生け垣は混ぜ垣で、数種類の樹木を混ぜて植栽されています。夏に育って、あちこちからぴゅっぴゅと伸び出る小枝が可愛い。

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■「伊藤若冲の名宝 − 相国寺・金閣寺・銀閣寺所蔵 − 」展

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第一展示室では、常設ではありますが、金閣寺の高台にある茶室夕佳亭の写し原寸大が展示されています。「夕佳亭」は後水尾上皇ゆかりの茶室。1624年建立、明治元年に焼失の後に再建。後水尾上皇が光り輝く金閣寺を観るためのスペースを造り、平面プランが変形である珍しい茶室。建物全体はとてもシンプルな造りですが、南天を使った床柱の見事なこと!本物を観に、金閣寺にも行かなくては!

特別展示として、茶道具の名品がずらり!古田織部細川三斎小堀遠州など。今回、古田織部が製作した茶道具がたくさん観れたのが、とてもよかったです。古田織部って、筆文字も、造る茶道具も自由なんだな。

 

第二展示室では、こちらも常設ですが、重要文化財である、 金閣寺(正式名:鹿苑寺)の大書院障壁画 襖絵 (若冲1759年に襖絵完成。大書院障壁画はその同じ時期とみられるが正式年数は不明。)の展示。全部本物が実物大で観れるんですよ!!!

特別展示として、若冲の多様で巧みな筆使いが観てとれる水墨画作品がたくさん展示されていました。図録が無いのが残念です。今までいろいろな美術展で若冲を観てきましたが、若冲の違った一面を知ることができた、とても貴重な展覧会でした!!!

 

承天閣美術館 名宝・伊藤若冲の世界

 

承天閣美術館の建物の中庭。観た感じでは、重森三玲 氏(あるいはお弟子さん)作庭のデザインっぽいお庭なんですけれど、どこにも解説無し。今度行ったら、美術館の方に聞いてみよー。

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次へつづきます…★★★

 

2014.09.15. 京都お散歩日記「ヤオイソ」「六傳屋」「築地」

夕方からご近所散歩。

竹久夢二展の日に撃沈された「 フルーツパーラー ヤオイソ 」@四条大宮へ、リベンジ!!!創業120年になる京都の老舗・果物店。東京の万惣や千疋屋とは雰囲気が違う、あくまでも庶民派なフルーツショップ&パーラーなのがいいですね。

フルーツパーラーは四条大宮本店の二階にありましたが、スペースが狭かったため閉鎖し、今年の5月下旬に本店から4軒東側に新フルーツパーラーをオープンされたそうです。

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新フルーツパーラー、内装にはキーヤン(木村英輝)さんの壁画が!さくらんぼ、桃、メロン、いちご、葡萄などが藍色と金色で描かれています。

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内装自体は20年以上は経っていそうな設計プランで、元々何かの飲食店だったお店を居抜きで改装されたのだろうと思われます。壁面に蛍光ダウンライトが横向きに埋込んであって、メラミン化粧板で間接照明(後は簡易にLアングルのみで固定)にしてあるのとか、斬新。木部をなぜか肌色で塗装してあるのも謎。(以下自粛)

フルーツサンドとミックスジュースのセット!!!めっちゃ食べてみたかったよ〜。

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マンゴーづくしが食べたかったけれど品切れだったので、桃づくしセット【 岡山水蜜桃 】の桃サンド、桃ジュース、桃パフェ のついた贅沢なセット!

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○○○づくしも美味しいですが、ふつうのフルーツサンドがバランス良くておすすめ!フルーツサンドをテイクアウトして、お家で美味しい珈琲と一緒にいただくのもいいかも。いつかフルーツサンド5人前(銀トレー)を持って、誰かのお家でパーティーしたい。

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サンドイッチだけではお腹が満たされず、家までぷらぷらお散歩しながら、新規開拓で「 六傳屋 」@先斗町に立ち寄って、軽くお夕食。(際コーポレーションのグループのお店)

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土手焼きいろいろ。おでんに味噌タレをかけた感じ。ビールによく合います。140915-rokudenya04 140915-rokudenya05

ぷっくり餃子。ボリュームあって美味しいです〜。

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鶏出汁のきいた、白味噌担々麺。

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こちらも夜遅くまでやっていますし、一階はカウンター席なので、ひとりメシにも使えます。

 

食後は、今まで一度も行ってなかった、昭和クラシック喫茶「 築地 」@四条河原町へ。昭和9年に開業だそうです。「佛蘭西風喫茶室 フランソア」と同じ開業年。

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エントランスの可愛らしい色とりどりのタイル貼。

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重厚なインテリア!ガラスの戸棚にはレコードがぎっしり詰まっています。

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「 築地 」では基本のホットコーヒーが ウィンナコーヒー になります。ブラックでの注文も可能だそうですが、ここはスタンダードにウィンナコーヒーを。

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アイスコーヒー。アイスコーヒーもシロップ入りで生クリームが乗っかってくるのがデフォルト。

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以前にどなたかのブログで「珈琲のうんちくを語り出したら、ご店主さんにつかまって小一時間以上珈琲談義が続けられる」と拝見していたので、なんとなく今までお店の前は通りながらも怖くて避けていたんですよねー。で、今回恐る恐る入ってみたら、あらら、普通の喫茶店じゃないですか!?

店主さんがいらっしゃるカウンターもありますが、あくまでもキッチンの囲いとなっていて、クラシックな赤いビロード張りの木製椅子&テーブル席がメインで、お客様とすぐ話しをするような雰囲気ではありません。普通の喫茶店として利用して、ぜんぜん大丈夫じゃないですか。夜遅くまでやっているし、阪急河原町駅からすぐだし、もっと早くに来るべきでした!これから京都散策の合間に、ちらっと河原町駅近辺でお茶したいな、と思ったら気軽に伺うことにします。二階席も行ってみたいので、昭和なアンティーク着物で再訪しまーす。

 

■ フルーツパーラー ヤオイソ
住所:京都市下京区立中町496
電話:075-841-0353(四条大宮本店)
時間:9:30〜17:00(LO.16:45)
   *17:00閉店ですので16:30には入店されることをおすすめします。
定休日:無休
URL:http://yaoiso.com/
*四条大宮本店から4軒東へ。
*テイクアウトのフルーツサンドや他デザート類は、四条大宮本店店頭にて販売。

 

■ 六傳屋 先斗町店
住所:京都市中京区先斗町通四条上ル下樵木町199
電話:075-212-9224
時間:11:30〜15:00、17:00〜23:00
定休日:無休
URL:http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260301/26003016/

 

■ 築地
住所:京都市中京区河原町四条上ル東入ル
電話:075-221-1053
時間:11:00〜23:00
定休日:無休
URL:http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260201/26001588/

 

2014.09.07.「竹久夢二」展からの食べ歩き

四条河原町「喫茶 ソワレ」

「竹久夢二」展 後は、昭和のクラシック喫茶「ソワレ」@四条河原町へ!阪急河原町駅を使う際、今までも何度か行こうとしたものの、いつも訪れる時間が遅くて、今回発潜入!

青いライトの光が漏れる、怪しいファサード。140907-soiree01 140907-soiree02

 

ショーウィンドウには東郷青児の絵画と、東郷青児が描いた絵を絵付けしたオリジナルコーヒーカップ。140907-soiree03 140907-soiree04 140907-soiree05

 

怪しく、青いライトに浮かび上がる、豪華なインテリア。140907-soiree06 140907-soiree07 140907-soiree09

 

ショーケースの中の食器たち。なんと、有田焼の香蘭社製!140907-soiree08

 

壁面には東郷青児の絵画。140907-soiree12

 

お冷やのコップにも東郷青児。140907-soiree11 

 メニュー置場が壁面に設えてあります。140907-soiree10 

 

ホット珈琲。使い込まれたコーヒーカップには東郷青児の絵がかすかに残る。140907-soiree13 

そして、注目はコレ!

怪しい色合いのトロピカルなゼリーが入った「ゼリーポンチ」!ソーダ水の中に色とりどりのゼリーが入っています。美味しいか?そりゃ、そんなに美味しくはないわよ!昭和の初期の味わい。でも見た目で、めっちゃテンション上がります!140907-soiree14 140907-soiree15

 

 

先斗町「酒亭 ばんから」

夕食には、先斗町の「 酒亭 ばんから 」へ新規開拓。先斗町を四条通から北上し、三条通までの真ん中あたり西側、かなり細い路地の奧。

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突出し

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ずいきと貝柱の冷し冬瓜みぞれ煮

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お造り 穴子炙り

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お造り ひらめ昆布〆

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づけカツオと焼き茄子のモロヘイヤオクラがけ

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さんま焼き

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しらす南高梅丼

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評価通り、お魚が美味しく、上品かつ上質な割烹料理で、美味しく堪能させていただきました。先斗町の一等地、なのに、お値段はお安い!いいお店!またお伺いましょう♪

 

次へ続きます…★★★

 

2014.09.07. 島原から「竹久夢二」展へ

京都の旧花街・島原を見学 した後は、運動がてらがんばって四条大宮まで25分ほど歩き、京都の老舗フルーツパーラー「 ヤオイソ 」を目指す!!!しかーし、ラストオーダーの時間を2分オーバーして到着、撃沈。仕方ないな、また後日リベンジしまっす。

ヤオイソ撃沈 でかなりのダメージを受け、足取りも重く、四条河原町方面へ。大したお店を思いつかないので、間に合わせでモスバーガーで一服。

足安めの後は、元気を振り絞って、京都高島屋で開催中の 「竹久夢二展 −ベル・エポックを生きた夢二とロートレック−」展 へ。18:00以降はトワイライトサービスで入場料が半額!!!日光が入る空間の展示ではないので、トワイライトサービスの半額はとてもありがたいです。

竹久夢二 のことを、あなどっていましたよ!現代でもたいへん人気のある夢二の美人画ですが、絵としてはゆるゆるすぎて、夢二の絵はあまり好きではなかったのです。

夢二と同時代の明治期には、小林かいち小村雪岱川瀬巴水高畠華宵蕗谷虹児など、とつもなく絵が上手い絵師たちがたくさんいますから!

 

展覧会では、夢二の肉筆画がメインで展示されていましたが、肉筆画、めっちゃいいじゃないですか!幼少期から絵が好きで好きでたまらないものの、絵の教育はきちんと受けておらず、自己流で到達した夢二流の絵画。素朴なやさしい味わいの中に、どこか哀愁が漂う絵は、何とも言えず、引込まれます。小さな挿絵よりも大きな屏風画や掛軸絵の方が断然良かったです。

版画になるとどうしてあんなにヘボくなってしまうのでしょう。版元、刷師とのコラボの問題???

今回の展覧会の夢二コラボグッズがまったく可愛くなかったのが残念です。なんでやー、夢二の当時のデザインのまんま作れや!夢二のデザインをもっと活かしたグッズの販売をどこかに期待。

同時展示には、ロートレックのポスターが多数。ロートレック、やっぱりいいですね!ジャポニズム(浮世絵など)の影響を受けた構図の大胆さ、配色のカッコ良さ、どれをとっても素晴らしかったです。匠のロートレックとゆるい夢二を対峙させるか???とは思いますが、比べるよりも両作家の作品をたくさん観ることができたがよかったです。

京都高島屋での展覧会は9月8日で終了しました。今後は日本橋髙島屋(2014年9月26日(水)〜10月6日(月))、横浜高島屋(2014年10月15日(水)〜1月27日(月))へ巡回します。

 

京都高島屋の一階エントランスホールで「 夢二が描いた “ 着物と帯 ” 」の展示。夢二が描いた絵画を題材に、京友禅の老舗・ 千總 さんが制作。

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作品名「加茂川」

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作品名「立田姫」

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作品名「秋のいこい」

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 今回展示されていた夢二の絵画の中では、この「秋のいこい」が一番好きです。

 

次へ続きます…★★★

 

2014.09.07. 京都の旧花街・島原へ

京都では、 2014.京の夏の旅 特別公開中ということで、まだ観たことがなかった京都の最後の花街・島原へ、着物で見学に行ってきました。

 

【 2014. 京の夏の旅 】

期間:2014年7月12日(土)〜9月30日(火)
   *公開場所により期間が異なるためご注意ください。
時間:10:00〜16:00(受付終了)*輪違屋は15:30受付終了
料金:一箇所 大人600円 小学生300円
お問合せ:京都市観光協会 TEL:075-752-7070(9:00〜17:00)
https://www.kyokanko.or.jp/natsu2014/natsutabi14_01.html

 

JR丹波口駅から徒歩5分程の現在はほとんど住宅地となってしまった、旧花街・島原。現在では、島原大門、唯一の揚屋・ 角屋(すみや) 、唯一の置屋・ 輪違屋(わちがいや) のみが現存するだけとなっています。

 

■輪違屋(置屋)

まずは受付終了時間が早い置屋・ 輪違屋 へ。元禄年間(1688~1704)の創業以来320年以上も営業を続ける、島原に現存する唯一の置屋で、今でも日本で唯一残る太夫さんが現存されている生きた建築。写真撮影は一階のみ。

輪違屋 といえば、今年4月に放送されたNHKの番組『SONGS“石川さゆり 椎名林檎を歌う ~花の京都 芸の心にふれる~”』で、実際に 輪違屋 の現役の太夫さんと「傘の間」が放送されたことが記憶に蘇ります。太夫さんも、石川さゆりさんの着物コーディネートも素敵だったな〜。

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輪違屋 の名の基に、輪っかがふたつ交わったマークが印象的で、看板や郵便受け、建具や小道具にまで。

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一階のいろいろ。

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二階にある、太夫さんがお客様の接待に使うお部屋の、有名な襖に道中傘を貼りこんだ「傘の間」、壁に紅葉を塗りこんで紅葉をかたどった「紅葉の間」。今回は特別に見学はできたのですが、撮影は不可で残念。

エントランスの看板の写真をアップで撮影した「傘の間」

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写真ではわかりませんが、「傘の間」は二面それぞれ四枚建襖に銀箔のベースを貼り、その上に道中傘を二枚ずつ貼りこんであります。床の間の方には床柱で松竹梅の遊びが入れてあったりします。図太く、強さのあるカッコいい空間です。

「紅葉の間」は、黄土色の土壁一面に、紅葉型がぱらぱらと散らした間合いで掘込んであって、紅葉型の掘込みにはひとつひとつ、緑色、オレンジ色、黄色と色が微妙に塗り分けてあるんです。可愛くて、上品かつ、粋(すい)な空間。

love the life のデザインの好みでは、「紅葉の間」が断然好みです!こんなんどこかのお店で作りたい!

実際に 輪違屋 を見学してみて感じたことは、思った以上に空間が小さい!

お着物や髪飾りで着飾ったインパクトのある太夫さんと、ほんとに至近距離でお会いできる空間なんですね。太夫さんの横には、今でも禿(かむろ/童女)さんがお付きになるそうです。ここで蝋燭の灯だけを灯しながら、音楽を奏でたり、舞いを拝見したり、和歌のやり取りをして遊んだり、う〜ん、とっても風情があって贅沢!

 

京都・島原 − 輪違屋(置屋)の写真はこちら → 

 

輪違屋 は現在も営業されているため、一切見学できないのです。次に特別公開があるとすれば、数年後〜数十年後でしょうか。今回見学できたのはとても貴重な機会でした!!!
輪違屋 の見学は 9月30日(火)まで可能 ですので、ぜひぜひ観に行ってみてくださいね。 

 

 

■角屋(揚屋)

そして、旧花街・島原開設当初から残る揚屋(あげや)建築の唯一の遺構(重要文化財)の 角屋 へ。

こちらは江戸期の文化サロン・饗宴のための施設で、置屋ではないので太夫さんはかかえず、料亭として営業しているお店です。饗宴を催す時には、置屋さんから太夫さんをお呼びになったそうです。その太夫道中は独特で、至近距離でもお越しになるまで40分かかったそうな。(一度ほんまもんを観てみたい)

とにかく 角屋 は大きいの何の!通りの角から間口100Mはあるでしょうか。

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格式のあるベンガラ塗りの紅色の壁が華やかな玄関。

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料亭ということで、大宴会にも対応できる巨大なお台所!

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お客様は、太夫さんと遊べる教養に優れた方々、お公家様、上級の武士、文化人まで幅広く。大きな宴会が催されたであろう空間は、格式高く華やかでした!

「網代の間」

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「松の間」

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京都・島原 − 角屋 (揚屋)の写真はこちら → 

 

角屋 の見学は9月14日(日)で終了しましたが、9月15日(月・祝)〜12月15日(月)は 角屋もてなしの文化美術館 として通常公開(月曜休館、祝日の場合翌日休館、料金は高くなります)されていますので、夏の特別公開を逃した方は秋にまた訪れてみてください。一階部分はいつでも写真撮影も可能です。

今回、二階座敷は見学(通常公開時も要予約/撮影不可)できなかったので、後日あらためて人数募って 見学会の企画 をたてたいと思います!勝野屋blogまたはFacebookにてイベント告知いたしますね。12月15日(月)までの通常公開期間中に行くぞ!

 

■島原大門

最後に夕暮れの島原大門へ。柳が残り、唯一ここだけに花街の面影が残ります。大門以外は四方八方、ごくふつうの住宅地で、ほとんど現代住宅に建て変わっており、京町家はわずかのみ。寂しいな。

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次へ続きます…★★★

 

2014.07.29. 「夏休み文楽特別公演」へ

 【 2014 夏休み文楽特別公演 】 国立文楽劇場 @大阪・日本橋へ行ってきました。

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チケットを取ったのは、ヤギの希望で、4年前に一度観たことがある&初めて観て感動した文楽の演目。

 

第3部 【サマーレイトショー】

  『近松門左衛門没後290年女殺油地獄(おんなころしあぶらのじごく)』

   徳庵堤の段/河内屋内の段/豊島屋油店の段/同 逮夜の段

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4年前のときと少し演出が変り、最後の場面「豊島屋油店 逮捕の段」で悪人の 与兵衛 が悪行を侵した後に逮捕されるシーンがおもしろく、逮捕されるのに “ 型 ” でカッコ良く足踏みしながら去ってゆくというシーン。人形遣いが 桐竹勘十郎 (人間国宝)さんなので、より一層素晴らしく。

いかにもダメ人な金持ち息子が誰が忠告しようがどうしようもなく不良で、自分の遊びのための借金のために隣人の奥さんを殺してしまうという、 ドロドロジトジトしていて、夏にはピッタリな恐怖の演目。七転八倒殺人シーンは見事です。七転八倒殺人シーン、4年前には奥さん役の人形を桐竹勘十郎さんが演ってらして、そのときの方がドロドロ感が素晴らしくておもしろかったのを思い出します。

 

舞台がはねた後は、日本橋(にっぽんばし)道頓堀「おでん たこ梅 本店」へ。
風情のある建物がいまだに健在、大暖簾がカッコいい!140729-takoume1140729-takoume2

場所柄、ふつうは木造建築には似合わないネオンサインも逆に謎なアジアンテイストを醸し出してて、いい感じ!

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店長のおじさま(芸人・噺家顔負けの話術)の駄洒落の押収に爆笑しながら、美味しいおでんをいただきました。140729-takoume4

 

その店長さん、割り箸の箸袋を上手に折って、箸置きを作ってくださるの!これで一見さんのお客さんでもすぐに♡をつかんじゃう!見事です!

犬(ダックスフンドっぽい/鉛筆を電柱に見立てて小○しているの図)140729-takoume7

うさぎ

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おでん

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実は大阪で働いていた時代にも訪れたことがなく、今回入店したのが初めてなのです。そんな話も店長さんとしていたら「バブル時代は普通のサラリーマンやOLが気軽に来れる店ではなかった」と。客単価15000円以上だったらしく、会社員でも取締役クラスのお金持ちしか来れなかったんですって!今は普通の価格帯の客単価5000円以下で大丈夫なので、随分と入り易くなって幸せです。

最後の〆に汁掛けご飯!これは同じたこ梅でも新梅田食堂街のお店には無かったメニュー!おでんのお出汁って大好きなので、コレはいい!

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内装には蛸の彫り物!

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日本橋(にっぽんばし)が木製だったときの欄干(本物)。拾うてきた(パクってきた)んとちゃうねんて。由来は店長さんに聞いてみて。

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■おでん たこ梅
住所:大阪市中央区道頓堀1-1-8
電話:06-6211-6201
時間:平日17:00〜22:50(LO.22:30)
   土日11:30〜14:30(定食あり)・17:00〜22:50(LO.22:30)
定休日:無休
URL:http://ryouridocoro-hana.com/

 

次へ続きます…★★★

 

2014.07.27. きものなれゐて「ゆかたと夏きものの会」へ

京都で著名な着付師・ 宇ゐ先生 主催による、【 きものなれゐて 「ゆかたと夏きものの会」】へ参加してきました。

きっかけは最近「仁王門うね乃」さんをご紹介していただくなど、宇ゐ先生からご縁をいただいたりしてお会いしているときに、「盛夏のうちに浴衣でビールの会(下戸ですけど、気分気分)なんかしたいですね〜」なんて、気軽な私の言い出しっぺから始まりました。最初は京都のご近所さんで着物で集える方4〜5人でこじんまりとしたお食事会でもできたらな、と思っていましたが、宇ゐ先生の【きものなれゐて】のイベントへと進化させてくださり、当日は雨天にも関わらず、総勢16名もの方々が浴衣&夏着物で集う、賑やかなお食事会となりました。

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お店はいくつかの候補の中から、勝野邸の最も近所である「 料理処 はな 」@冷泉川端にて。日本料理とイタリア料理が融合された、京都ならではの繊細なお料理がとても美味しいお店なのです。ワインがとても充実していて、ソムリエさんも居て、ワイン好きにもたまらないお店です。またコース料理もアラカルト料理もリーズナブルな設定でいただけるのも、とてもうれしいお店です。

アラカルト料理がおすすめなのですが、今回は貸切で団体予約でしたので、みなさま同じコース料理にしていただきました。

《コースメニュー》

この内容で4000円(税・サービス料込)ですよ!

先付:鱧おとし トマト オクラ すだち酢のジュレ140727-hana-food1

本日のお造り:本かつお炙り 剣先いか 活鯛140727-hana-food2

サラダ:旬野菜のバーニャカウーダ140727-hana-food3

季節の一品:南瓜饅頭ナッツ揚げ 山葵あんかけ ささげ140727-hana-food4

パスタ:夏野菜のトマト煮込みスパゲッティ マスカールポーネチーズ添え140727-hana-food5

メイン:讃岐豚ロース炭火焼 スパイス風味 ローストポテト140727-hana-food6

デザート:いずれかお好みで
 ・すもものソルベ ミントのジュレ
 ・ほうじ茶のクリームブリュレ
 ・柳桜園茶舗のお抹茶をたっぷり使った濃茶アイス
  (オーナーさん茶道をされているので尋常じゃないお抹茶の濃ゆさで美味!)
で、「すもものソルベ ミントのジュレ」をチョイス。140727-hana-food7

+自家製フォカッチャ、コーヒーまたは紅茶つき。

 

一番お安いコースでしたが、女性には十分なボリュームで、みなさまにご堪能していただけまようで、よかったです!

主婦の方や遠方からの方もゆっくり過ごしていただけるよう、夕方早めの17時スタート。ゆっくり3時間滞在できる予約でしたので、みなさまお食事しながら&おしゃべりしながらでも、とてもゆっくり過ごさせていただきました。いろんな方をお連れしたいお店ですので、また伺おうと思います。

 

料理処 はな
住所:京都市左京区川端二条上る新生州町104番地 リヴァク鴨川Ⅱ2F
電話:075-751-5757
時間:17:00〜23:00
定休日:不明
URL:http://ryouridocoro-hana.com/

 

参加者のみなさまの年齢層は様々ですが、大人上品で正統派な着こなしの方々が多く、初対面の方々ばかりでした。呉服屋さんの女将さん、着物の作家さんなど、いろいろ新しいご縁も繋がり、これからが楽しみです。

途中で宇ゐ先生の半幅帯結びの実演講習が始まったり。

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二次会には、またすぐ近所の神宮丸太町駅すぐ上の行きつけのカフェ「etw」をご用意。「はな」から流れるメンバーと、お仕事のご都合でetwから合流するカラーリスト・能口先生 と、また賑やかな着物談義が続き深夜まで。。。

 

次へ続きます…★★★

 

2014.07.21. 京都お散歩日記 – 祇園祭・後祭3

お夕食にはY嬢に京都らしい素敵空間を感じてもらおうと、美山荘 プロデュースの「 和バル OKU 」へ。祇園花見小路の西側の京町家が並ぶ路地の奧にあります。

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京町家をモダンに改装した空間は、とてもスッキリしていて好感が持てます。

一階客席。奧に坪庭があり、日中も素敵な風景が望めます。

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二階客席。大きな古材の大梁と、何も無い真っ白な壁面のダイナミックさ。余白があるって素晴らしい。

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お料理はあの 美山荘(「草喰なかひがし」と同じ)ですから、一番リーズナブルなコースでも、こだわりの美味しいお料理をお腹いっぱい堪能させていただきました!!!

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■ OKU
住所:京都市東山区祇園町南側570-119
電話:075-531-4776
時間:Lunch 11:30〜14:30(L.O)(*お食事の方優先)
   Cafe 14:30〜17:00(*お食事の方優先)
   Dinner 17:00〜21:00(L.O)
   *カウンターのみアラカルト料理もあり。*予約はお食事の方のみ。
定休日:火曜日
URL:http://www.oku-style.com/

 

次へ続きます…★★★

 

2014.07.21. 京都お散歩日記 – 祇園祭・後祭2

ZEN CAFE で涼んだ後には徒歩で四条烏丸界隈へ。祇園祭・後祭のメインである 大船鉾(おおふねほこ) を観よう!と行ってみるもののすごい人混みで、大船鉾 のある通りは封鎖され、誘導員の方の説明ではゆっくり動きながらでも 大船鉾 を観るまでに1時間はかかるとのこと。そんな時間と体力は無いので、大船鉾 諦め!また来年リベンジしまっす!

人がそこそこ少なめの四条新町通を北へ上がり、後祭で出ている山鉾を観に行きました。

南観音山(みなみかんのんやま)

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北観音山(きたかんのんやま)

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歩く道沿いで公開してくださっている 屏風祭 もたくさん観れました。

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最後は 八幡山(はちまんやま)を観て時間切れ。山鉾は3個だけでしたが、お囃子も生演奏で聴けて、祇園祭の雰囲気は十二分に味わえました。人が居なくなる御池通まで出て、タクシーでお夕食へと祇園へ向かいます。

次へ続きます…★★★

 

2014.07.21. 京都お散歩日記 – 祇園祭・後祭1

東京の着物友達・かわゆいY嬢が祇園祭の後祭に合わせて滋賀のご実家にご帰省されるというので、浴衣デート♡

まずはランチに、ウチの近所のおうどん屋さん「 仁王門うね乃 」からスタート。
九条ネギと刻みお揚げさんがたっぷりの「きつねうどん」+季節の炊き込みご飯「とうもろこしときのこ」をセットでいただきました。お出汁が美味しくて、Y嬢も感動〜〜〜♪よかったね、久しぶりに関西のはんなりおうどんが食べられて!

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■ 仁王門うね乃
住所:京都市左京区新丸太町41
電話:075-751-1188
時間:11:45~14:30(L.O14:00)・17:30~22:00(L.O21:30)
定休日:木曜日
URL:http://www.odashi.com/udon/

 

食後にはY嬢初めて勝野邸ご訪問。着物部屋でわちゃわちゃ着物談義して、一服してから灼熱の街中へ繰り出します。

着物でぜひ訪れたい場所「 河井寛次郎記念館 」@清水五条坂下へ。

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河井寛次郎氏の素晴らしい陶芸作品について、河井寛次郎氏の自邸であった記念館の建物についてなど、いろいろ談義しつつ、ゆっくり2時間ほどかけて拝見しました。何度行っても素敵な空間。(*受付で名前/連絡先/目的を書くと写真撮影可能です。)

河井寛次郎記念館 のお写真はこちら → ★★★

■ 河井寛次郎記念館
住所:京都市東山区五条坂鐘鋳町569
電話:075-561-3585
時間:10:00〜17:00(入館受付16:30まで)
定休日:月曜日(祝日は開館、翌日休館)
URL:http://www.kanjiro.jp/

 

河井寛次郎記念館 を堪能した後は、素敵な和の空間をY嬢にご紹介したく、五条坂下から徒歩で祇園南の「 ZEN CAFE + Kagizen Gift Shop 」へ。

Y嬢は、「特製くずもち」+温かい煎茶のセット。お煎茶の湯のみがかわいいの。表がライオンさん、裏が寅さんのイラスト。このゆるさがたまりません。作家さんの作品かな?後日お店の人に確認しよう。

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勝野は、季節のお菓子「冷やし汁粉」+冷煎茶のセット。冷やし汁粉は、下にミルク羹といちじくが入っている不思議で美味なるデザートでした!

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■ ZEN CAFE + Kagizen Gift Shop
住所:京都市東山区祇園町南側570-210
電話:075-533-8686
時間:Cafe 11:00〜18:00(*予約不可)
   Shop 10:00〜18:00
定休日:月曜日(祝祭日は営業、翌日休)
URL:http://www.kagizen.com/

 

次へ続きます…★★★